h1920にたどり着く。

ここ2日間、私はPDAを探し回っていました。1日目が秋葉原~横浜・高島町~横浜・伊勢佐木町~渋谷(は歩いただけ)、2日目が秋葉原~池袋~新宿。まぁ、クタクタになったのですが、強烈に感じたことがあります。それは、「世の中の人はPDAを必要としてないのか・・・?」ということ。ショップのPDA売場が極端に縮小されてしまっているのです。
思えば、2年位前は世の中の人はPDAに熱い視線を送っていました。本当に「世の中の人」なのか、「売ろうとしていたメーカーやショップ」なのかは微妙ですが。

私が探し回っていたPDAというのは、

  • 軽い
  • 電池交換可能
  • 音楽再生可能
  • 電子書籍が読める
  • 今まで自分が貯めこんだ5年分のスケジュールを持ち歩ける

のようなものです。ネット関連はまったく必要としません。ここ数年、いろいろなPDAを使ってネットもやっていましたが、PDAで出来ること(やったこと)は大抵、W21Sでも出来ると悟ったからです。

このようなPDAは、2年位前ならば、どんなショップでも大抵買えました。実は「電池交換可能」というのがネックで、それに該当する機種は元々(特にカラー液晶全盛になってからは)少なかったりします。それでも、いくつかは選択肢があったのです。
しかし、この2日間あちこちのショップを見て歩いたところ、これに該当する機種がないのです。現在、ショップにおいてある機種は、CLIEが数機種(TJ25、TJ37、TH55、UX50は大抵置いてあった)、Zaurus(C860、C750)。これでせいぜいなのです。後は、GENIOeが1機種、iPAQが1~2機種置いてあれば御の字。
要するにCLIEとZaurusの世の中になってしまったようなのです。しかもCLIEは「生産完了・入荷未定」という機種もあって、暗雲立ち込めています。

結局、私は最後に立ち寄った新宿のソフマップ4号店で、iPAQ h1920の中古を買いました。これだけ歩き回って、結局いちばん近場の新宿ソフマップというのは、我ながら何だかなぁと思ったりしますが。
h1920は上記のポイントをすべて踏まえています。何よりバッテリ交換可能なのは重要です。充電式のバッテリというものは300~500回の充放電で寿命になるので、バッテリパックで簡単に交換が出来ないと、何だか精神衛生的に悪いのです。特に将来的にPDAの新機種がなくなっちゃうかもしれない中では。h1920なら、バッテリパックのスペアをいくつか準備しておけば、非常に安泰に思えます。次に寿命になりそうな部分は液晶のバックライトですが、これは少なくても1万時間の寿命があるし、PDAは常に持ち歩いていても電源ONの時間は短いものです。目が悪くならない程度に暗めのバックライトで使っていれば、電池は持つし、バックライト寿命も延びるし。気にする必要はなさそうです。

まぁ、中古というのは出来れば避けたかったんですがね。見たところ非常に美品で、傷や汚れがまったくないし、付属品も全部あったし、もちろん動作もまったく問題ないし、安かったから。そもそも、これだけ歩き回って、今の世の中これくらいしか今回の目的に沿う機種はないと悟ったわけです。(ちなみに、h1920は店頭販売しない機種なので売ってないのは仕方ありません。現行機はh1937になっていますが、hpダイレクトでも「在庫が微妙で納期が遅れる」と宣言されてしまったりしている。h1920は型落ちだけど、非常に普及したPocketPC2002だからソフトが必ず動作するだろうし・・・とか納得してみる。)

長い付き合いが出来ればいいなと思う次第です。

zaulogを始めたので、その後の顛末。

h1920は本文でも紹介しているとおり、ライトなPDAとして使う限りにおいては、良い機種です。
ただ、結局「長い付き合い」にはなりませんでした。なぜかと言うと・・・

  • 電子書籍はW21Sでも出来た
  • 音楽再生メインで考えるとHDD搭載プレーヤが欲しくなる(MuVo2とか)
  • スケジュール管理は紙の手帳(フランクリンプランナー)に軍配が上がる(PDA版のフランクリンプランナーは、PocketPC版だと標準のスケジュールデータと連携が取れないのでイマイチ)

ということで、用途として挙げたことに、ことごとく上手がいたのです。残念!

この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。2018年、株式会社ビビンコを北九州市に創業。IoTソリューションの開発・導入や、画像認識モデルを活用したアプリの開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。