PC-CV50Fレビュー

昨日、購入したPC-CV50Fを、今日1日使ってみて、感じたのは「PDAに最も近いPC」ということ。昨日も同じことを書いたけど、使ってみてその思いを強くしました。

今日はいろいろなソフトを導入。OfficeスイートとしてオープンソースのOpenOffice、タグブラウザSleipnir、テキストエディタTeraPad、圧縮・解凍ツールLhaz、メーラーEdMax、さらに紙2001と、手に馴染んだものから、初めて使うけど定番と言われているものまで様々。まずは、最低限、必要そうなものが揃ったという感じ。

さらに、CygwinとApache+PHPにPukiWikiを導入して、今まで使っていたリナザウの感触も残るようにしました。

ある程度環境が整って、今日はPC-CV50Fばかり使っていましたが、そんな中でも食事中やその他の作業をしている時はPCを使わないわけで、その間はPC-CV50Fをスタンバイに。そして、また使い始めるときはスタンバイから復帰・・・という操作を何度か行ったところ、これが非常に軽快。どちらもスピーディーで、この辺がPDAっぽさを感じるに至る要因。
そんなPDAっぽいPC-CV50Fだけど、とはいえ中身はきっちりしたPC。Windows XP Home Editionがしっかり動いているわけで、「やりたいことは、きちんと出来る」という安心感になります。今までよりも、さらにPCを身近に感じることが出来るのです。PCでしか出来ないパワフルな作業を、いつでも気軽に出来るということは、ちょっとライフスタイルを変えそうな予感すら感じるところなのです。

PCでこそ出来るパワフルな作業というと、現在ではブロードバンド環境が必須。それも、PC-CV50Fでは無線LAN(802.11b)が内蔵されており、Fn+F1でいつでも無線LANのON/OFFが制御可能になっているのです。自宅は無線LAN環境が整備されているので、これもまた気軽で便利。

ディスプレイは、7.2インチのワイド高輝度ワンダーピクスTFT液晶。7.2インチであるにもかかわらず、1280×768のWXGA環境が標準。たしかに文字が小さいのですが視認性は決して悪くありません。どうしても目が辛いときは、Fn+F2でこれまた手軽に1024×600のWSVGA環境に切り替えが出来ます。1024×600は単純なズームなので、文字はアンチエイリアスが効きすぎた感じ(ソフトフォーカス気味ともいう)になってしまうものの、これもそれほど違和感のあるものではありません。

このようにFnキーとのコンビネーションが便利ですが、1つだけ残念なのはMuteがないこと。ボリュームのUP/DOWNは可能なので、もう1つMuteが欲しかったところです。外出時はMuteにしたいし、自宅では音を出したいわけで、一発Muteが出来ることは意外に便利なことなのですが・・・。

残念ついでにもう1つ言うと、キーボードはやはり難あり。これは、仕方ないです。もちろん、そこそこの速度でブラインドタッチ可能なのですが、タイプミスもそれなりに出ます。文章入力が出来ないというほどではないので、諦めるしかなさそうです。事実、この記事もPC-CV50Fのキーボードで入力しているわけだし。ただ、「それなり」ではあるということ。
そんなPC-CV50Fのキーボードでも、1つだけ長所を上げると、パームレスト的余裕が手前にあること。ミニノートだと、InterLinkにしろ、Librettoにしろ、パームレストがほとんどない機種が多数。PC-CV50Fはタッチパッドがある都合、パームレストがあります。キーボード入力の負荷を多少は軽減してくれそうです。

性能については、意外と不満ありません。もちろん、最初から期待していないので、軽めな操作しかしないからということもありますが・・・。それでも、ハロー!プロジェクト on フレッツの動画コンテンツも、1Mbpsのものなら問題なく鑑賞できます。3Mbpsのものはさすがに苦しそう。ただ、これは無線LANが802.11bだからかもしれませんが。CPUがefficeonのため、動画再生を始めて最初の1~2秒は相当コマ落ちします。動作周波数が1GHzのフルスペックで動き出すと、安定した再生になります。まぁ、ご愛嬌でしょう。MOBILITY RADEONの能力も、動画再生では活用されているのかもしれません。

バッテリのもちは、公称3.5時間。無線LANを多用しているので、実際の印象では1.5~2時間くらいかなぁというところ。無線LANを使用しなければ、概ね公称に近いくらいまでいけそうな印象です。是非、アドオンバッテリも購入して持ち歩き使用に備えたいと思っています。

このように不満もいくつかありますが、概ね満足。1日で返品の憂き目にあった2002年11月モデルのInterLinkと比べて、満足感はPC-CV50Fが圧倒的に上ですね。必ずしも各所で高い評価を受けている機種ではありませんが、そこらへんは2004年夏モデルですから、2002年モデルに負けるわけには行きませんね。
PC-CV50Fは持ち歩いてこそ本領を発揮すると思います。この2日間はおうちモバイル、こたつモバイルに留まっていますが、なにしろこのデザインですから、次はカフェあたりで使いたいものです。

この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。2018年、株式会社ビビンコを北九州市に創業。IoTソリューションの開発・導入や、画像認識モデルを活用したアプリの開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。