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藤本美貴脱退は、静かなハローマゲドンか?

藤本美貴、モーニング娘。脱退について、いろいろ考えてみた。
残ったモーニング娘。メンバーを見てみると、そこに一つの可能性があると感じた。モーニング娘。単体での可能性というより、ハロプロ全体としての可能性だ。

ハローマゲドン(2002年7月)を振り返る
2002年7月に、ハローマゲドンが起きた。後藤真希、保田圭の卒業発表のほか、タンポポ、プッチモニ、ミニモニ。といった当時のサブユニットのメンバーチェンジが大々的に行われたのである。
ハローマゲドンの特徴として一般的に言われるのは、「モーニング娘。という大人気グループと、同じつんくがプロデュースしていて、一緒に活動することもある、その他の人たち」という関係が、「ハロー!プロジェクトにはいろいろなグループがあって、モーニング娘。もその一員である」という関係に変わったということだ。
相対的に、モーニング娘。は、扱いのランクを1つ下げたのである。
しかし、その後も、モーニング娘。に対峙できるのは松浦亜弥くらいのもので、モーニング娘。あってのハロプロという関係は、維持され続けた。

続く中心メンバーの卒業と、キッズの台頭
2005~6年になると、モーニング娘。の黄金期を支えたメンバーたちは、続々と卒業していった。安倍なつみしかり、辻・加護しかり、石川梨華しかり、飯田圭織しかり…である。今回の藤本美貴と同じ理由で矢口真里も脱退している。そして、2007年には黄金期を知る最後のメンバーであった吉澤ひとみも卒業して、一区切りついたのである。
一方、ハロプロキッズの台頭がめざましい。2004年にデビューしたBerryz工房は、単独でアリーナコンサートを開くまでになったし、遅れて2006年にデビューした℃-uteも、デビュー曲がオリコン5位に入るなど、活躍している。

格差なき姉と妹
メロン記念日というグループがある。「モーニング娘。の妹」的存在のグループだが、姉と妹の関係でいえば、そこには超えられない壁があった。黄金期の姉は強すぎたし、妹はか弱かったのである。(それでも生き延びたメロン記念日は、ロックという色を身につけて、いまやハロプロの中でカリスマ的存在になっている。大器晩成の妹だったのかもしれない。)
今のモーニング娘。にとって、妹といえば、Berryz工房や℃-uteである。そこにある壁は薄い。CDのセールスという観点では、まだまだモーニング娘。が勝ってはいるが、昔ほどの差はなくなってきたといえる。確かに、強い妹を迎えたということもあるが、それよりも今の姉が弱くなってきたという方が、的確な表現だろう。
黄金期の中心メンバーがいなくなったモーニング娘。と、台頭するBerryz工房や℃-uteの間で、格差が感じられなくなってきたのである。

藤本美貴というカリスマ
黄金期を知らないメンバーだけで構成されたモーニング娘。の中で、新リーダーであると同時に異彩を放っていたのが藤本美貴である。最年長の22歳。勝気なキャラクターもあって、少女というよりは、明らかにオトナな存在。ソロでデビューした後でモーニング娘。に加入した、稀有な経歴の持ち主でもある。
モーニング娘。とBerryz工房や℃-uteを見比べたとき、藤本美貴は明らかに図抜けた存在である。どう考えたって、藤本美貴はBerryz工房や℃-uteには入れない。
そう私が思うのは、藤本美貴の「強さ」、どちらかといえば「アクの強さ」が原因である。
思えば、黄金期のメンバーというのもアクが強い人が多かった。いや、多かったというより、全員かもしれない。全員が強烈なキャラクターを持ち合わせていたのである。
変な話だが、吉澤ひとみ卒業後のモーニング娘。で、唯一、そういったアクの強いキャラクターを持っていたのが、藤本美貴だったと思うのである。あくまで6期メンバーである藤本美貴自身は、当然、黄金期のことなど知らないのだが、なんとなく黄金期のメンバーから感じられた匂いを、今のモーニング娘。に残す貴重な存在だったと思う。
だから、藤本美貴がリーダーをやるしかなかったのだ、とも思う。

モーニング娘。中心のハロプロから、群雄割拠のハロプロへ。
今回の藤本美貴の脱退は、モーニング娘。の立ち位置を考える上で、メルクマールになる。
藤本美貴なきモーニング娘。を、いま一度、Berryz工房や℃-uteと見比べてみよう。その答えは、「誰でもトレード可能」だ。
7期(久住小春)以降は、年齢的にキッズに入れてもまったく問題がない。6期の3人(亀井絵里、道重さゆみ、田中れいな)も、問題なさそうに見える。年齢は6期のほうが上だが、キャリア(芸歴)ではキッズのほうが上だ。
あとは、5期。新リーダーとなる高橋愛、新サブリーダーの新垣里沙。年齢もキャリアもキッズを凌駕する2人だが、藤本美貴から感じられた「オトナ」感や、アクの強さはない。今もってピュアな美少女そのものである。Berryz工房の中に高橋愛がいても、なんとなく大丈夫かもしれない…というのは、ちょっと言い過ぎかもしれないが、藤本美貴と比べたら、大したことではない。
要するに、これからのモーニング娘。と、Berryz工房や℃-uteは横一線なのである。唯一違うのは、学業優先という芸能活動の上での足枷がないメンバーが、モーニング娘。には何人かいるということだけである。
そろそろ、モーニング娘。あってのハロプロという考え方は、やめたほうが良い。
「あなたはどれを選びますか?モーニング娘。ですか?Berryz工房ですか?℃-uteですか?」という時代が到来したのである。
これは、2002年のハローマゲドンに匹敵する、大構造改革なのだ。ただ、今回は、それが事実優先で静かに訪れただけであり、今回の藤本美貴脱退が、結果的にメルクマールになるに過ぎないと思うのである。

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ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ 株式会社ビビンコ代表取締役 AI・IoTに強いITコーディネータとして活動していたところ、ビジネスコンテスト「北九州でIoT」での入選をきっかけに、株式会社ビビンコを創業。IoTソリューションの開発・導入や、画像認識モデルを活用したアプリの開発などを行う。 日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。 近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。

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