ソーシャルブックマークの「ソーシャル」はとりあえず置いておこう

はてブ以外のソーシャルブックマークについて – ザオ陸 – かたみみ部
結論としては、ソーシャルブックマークを使うユーザー層ってかなりネットを使いこなしているくらいでないと、難しいのかな、という辺り。Bookmarklet ってなに?とかの説明から入らないと、利用者ってそう広くは拡大しないかな。
ソーシャルブックマークが広く使われるようになるまでには、まだ時間がかかるのかもしれない

この記事の引用元の引用元で、japan.internet.comのデイリーリサーチが取り上げられている。
よくある、ソーシャルブックマークと、オンラインブックマークと、ローカルのブックマークの利用率を比べている調査なんだけど、だからその比較が微妙なんだって…。

私自身の定義としては…、

ローカルのブックマーク
まぁ、説明するまでもない。ブラウザに付いているブックマークとか、お気に入り
オンラインブックマーク
代表格はGoogleブックマーク?ローカルのブックマークをネットに乗せて、別のブラウザ間や、違うPC上のブラウザ間で共有するサービス。

と、いうことだと思う。で、ソーシャルブックマークは…、

ソーシャルブックマーク
代表格ははてなブックマークやdel.icio.us。サイトではなく記事の単位でするブックマークで、ブックマークを時系列に並べることに意味があるもの。

だと思っている。
ただ、この定義だと、他のユーザとブックマークを共有することで、1つの記事に対するさまざまなユーザのさまざまな視点を集合知として見ることができる…というソーシャルな部分の説明が抜け落ちている。
しかし、ソーシャルという(重要な)味付けは、ローカルのブックマークでは無理だとしても、オンラインブックマークなら同じ味付けができるのも事実。

あとは、インタフェースの違いなんだと思う。
ローカルのブックマークとか、その延長線上にあるオンラインブックマークは、あまり数多くのブックマークを管理することができないから、基本的にはサイトのトップページをブックマークするのに適している。この種類の機能はいずれRSSリーダーに代替されるのでは?と思っていたのだけど、なかなかそうはいかないっぽい。

一方、ソーシャルブックマークのインタフェースは、サイト内の記事単位でのブックマークに適している。非常に多くのブックマークを管理できるのだが、常に最新情報を追っかけているようなよく見るサイトへのポインターとしては頼りない。

おそらく、ソーシャルブックマークのユーザを増やしていくには、あんまり「ソーシャル」な部分を押して説明しないほうが良いのではないか?と、思うのだ。
それはとても重要な部分だけど、それがネットにあまり詳しくない人には、???につながる。
単に、よく見るサイトへのポインターとしてトップページをブックマークするのか、感心した記事をいつでもまた見直せるように記事単位でブックマークするのかの違い。それだけのことだと思う。

実際、私はdel.icio.usを使っているが、英語圏のサービスを日本語圏の私が使っている以上、ソーシャルな部分では期待していない。FireFoxとの相性が良いというのもあって、使っている。
はてなブックマークも一時使っていたが、そのソーシャルな部分の強さのためにハマりすぎる嫌いがある。「もう、はてなだけあればいい」みたいな。
あと、はてなブックマークのコメントを見ていると、自分の考えまで誘導されちゃうような気もする。それは自分の意思が弱いだけかもしれないけど。
そんなわけで、はてブニュースとか、MixClips経由で、ネットの話題を追っかけてはいるが、自分自身のクリップはdel.icio.usにしている。

この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。2018年、株式会社ビビンコを北九州市に創業。IoTソリューションの開発・導入や、画像認識モデルを活用したアプリの開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。