Google Analysticsを正しく使うために「数値の基本」を理解しよう

Google Analysticsを使っていますか?
これから仕事的な意味を兼ねて、Webマーケティングについて勉強していこうと思っているのですが、Analysticsの活用は基本中の基本です。
今日は、その中でも基本である、数値の見方についてまとめておきます。

Analysticsの画面を見てみると、いろいろな数値が表示されています。
最初に表示されているのは「訪問数」です。訪問数は、Analysticsでは以前はセッション数と呼んでいました。Webマーケティングの解説書でもセッション数ということがあります。
訪問数とは、1人のユーザがサイトに来訪した回数です。ユーザがサイトにアクセスすると何ページかを見て帰るというパターンになると思いますが、その何ページか見るところをまとめて1訪問(セッション)と数えます。Analysticsでは、1回のアクセスと次のアクセスまでの間隔が30分以上開くと、次のアクセスは新たな訪問とみなすようです。

1ページのアクセスごとに1単位とするものをページビュー、略してPVといいます。PVはアクセス解析で最も有名な言葉でしょう。2011年1月時点のデータでは、ヤフージャパンの月間PVは約314億PVというとてつもない数字です。Google(日本)と楽天は約60億PVだそうです。(Nielsen/Netratings NetView)

上の画像は私が以前やっていたブログのAnalysticsですが、月間6,060PVで、訪問数が月間4,590訪問であることが分かります。

PV(ページビュー)=訪問数×訪問別PV

ですから、Analysticsでも表示されているように、訪問別PVは1.32です。直帰率が84.6%となっていますが、直帰とは訪問別PVが1PVの訪問の割合です。ブログなので、記事ごとのページを見て、そのまま別のサイトに行っているということが分かります。関連記事への誘導がうまくできていないということです。

ユーザーサマリーも見てみましょう。最も重要な数値はユニークユーザー、略してUUです。UUとはサイトを見た人の数ですが、人の識別はCookieで行っているので、1人の人が2台のPCから同じサイトを見ると2UUとなります。1台のPCでもInternet ExplorerとFirefoxの両方で見るとこれも2UUです。これはCookieを使って識別する以上はやむを得ない制限です。ただし、PCにCookieが保存されている限りは、何ページ見ても、別の日に見ても、1UUになります。

訪問数=UU(ユニークユーザー)×UU別訪問数

私の以前のブログでは、月間4,590訪問に対して月間4,024UUなので、UU別訪問数は1.14です。Analysticsの画面を見ると、逆の意味の数値が出ていて、新規訪問数が84.44%となっています。
繰り返し見てくれている人が非常に少ないことが分かりますね。つまり、ファンがいないと・・・。んー。

ちなみに、そのファンが作れなかった私の以前のブログでは・・・、検索エンジンからのトラフィックが82.20%です。
こうした数値を見ていくと、サイトへのアクセスのおおまかな傾向がつかめます。つまり、ユーザーはGoogle等で何かのキーワードを検索し、引っかかった私のブログのエントリーを見にくる。1分くらい見て、そのまま帰る。そのユーザーは2度とこない。

個人のブログの見られかたというのは大抵そういうものかもしれません。私も、何か調べものをしていて訪れた誰かのブログを、何度も読むようになるということは非常に少ないですから。
逆にいえば、何度も読みに来てもらえる仕組みを作り、有効に機能すれば、訪問数やPVは上げられたのでしょう。KPI(Key Performance Indicator)はUU別訪問数だったというわけです。

この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。2018年、株式会社ビビンコを北九州市に創業。IoTソリューションの開発・導入や、画像認識モデルを活用したアプリの開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。