Feedburnerと他のソーシャルサービスは相性が悪い

私のやっているブログのRSS配信は、長いことFeedburner経由にしてきました。今ではFeedburnerはGoogleに買収されて、Googleが提供するサービスになっていますが、私が使い始めたのはそうなるもっと前からです。

Feedburnerの利点は、フィードの読者数や各記事のクリック数が分かることや、Google Adsenceの広告を容易に入れられること、新着記事のTwitterへのツイートが出来ること(リンクはgoo.glという短縮URLになる)があります。また、私のようにブログを何度か移転している人なら、ブログを移転してもフィードのURLを維持できることもあります。(Feedbunerではマイブランドといって、自分が持っている独自ドメインをフィードのURLに設定することも可能です。)

このようにFeedburnerは便利なサービスなのですが、最近のように様々なソーシャルメディアが生まれてくると、不便なこともあります。フィードから各記事へのリンクのURLが変わってしまうことです。
例えば、https://inoccu.com/blog/2011/09/02/234010.htmlというパーマリンクがあったとして、ふつうのフィードならそのURLがそのまま記事へのリンクになります。しかし、Feedburner経由にするとhttp://feeds.inoccu.net/~r/inoccu/~3/U5sJNZbCXT4/234010.htmlになるのです。

Feedburner
Feedburner / Lisa Brewster

これには理由があります。Feedburnerの利点として読者数や記事のクリック数が分かることを挙げたのですが、こうしたカウントをするために各記事へのアクセスも一旦はFeedburnerを経由しないといけないわけです。

このようにURLが変わってしまうと、例えばFacebookのウォールにブログの最新記事を掲載するRSS Grafitiを使う場合に、変更後のURLでウォールに投稿されてしまうことになります。そうした投稿に対して「いいね!」やFacebookでのコメントが付くと、それもまた変更後のURLに付いたものという扱いになるわけです。

そうすると、今度はZenbackなどを用いて自分のブログの上にFacebookで付いた「いいね!」やコメントが表示されなくなってしまいます。自分のブログの上では当然に変更前のURLが正なわけであり、やむを得ません。

ブログをWordpressなど、カスタマイズ性の高いソフトウェアを使っている場合は、解決策もあります。

まず、WordpressでFeedburnerを使う際にお馴染みのプラグインであるFeedSmithの使用をとりやめます。
FeedSmithはWordpressが発行しているRSSフィードへのアクセスをFeedburnerが発行するRSSフィードにリダイレクトするためのものです。

これで、アクセスできるRSSフィードは以下の2種類になります。

  • WordPress自身が発行するオリジナル(変更前)URLへのリンクがあるRSSフィード
  • Feedburnerが発行する Feedburnerの(変更後)URLへのリンクがあるRSSフィード

そして、Facebookで使用しているRSS Grafitiが参照するフィードはWordpress自身が発行するRSSフィードにします。これで、ウォールへの投稿はオリジナルURLで行われることになり、先に挙げたような問題が解決します。

一方、RSSフィードの一般読者に対してはFeedburnerが発行するRSSフィードを参照するように誘導します。ブログに書いてあるRSSフィードへのリンクをFeedburnerが発行するRSSフィードのURLに書き換えます。これで、Feedburnerが提供する利点も享受することができるわけです。

この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。2018年、株式会社ビビンコを北九州市に創業。IoTソリューションの開発・導入や、画像認識モデルを活用したアプリの開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。