Google+ またダメだったGoogleのソーシャルサービス

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Google+ / Magnet 4 Marketing dot Net

米 Chitika Insights の最新の報告によれば、Google+ はすでに60%のアクティブユーザーを失ったという。Google は、同 SNS サービスを Facebook の新機能公開にあわせて9月21日に一般公開。公開後数日間は、Google+ へのトラフィックは1,200%もの上昇を見せたが、新規参加者のほとんどはその後 Google+ の利用を止めていたことがわかった。

えっと、これでGoogleとしては、ブラジルとインドでは人気のSNSであるOrkut、Twitter対抗だったような気がするBuzz、そしてFacebook対抗のGoogle+と、ソーシャルサービス3連敗ということになったのか。

あれほどデータを処理することが得意なGoogleでも、人の輪を作るのはダメなんだなぁと思うと、いろいろ感慨深くなったりします。ああ、そういう話ではないか。

私もGoogle+のアカウントを取った時にはちょっと使ってみたわけですが、本当にちょっとだけのことで、せいぜい2日くらいかな、それでやめてしまいました。Facebookですら、まだ完全に使いこなしているとは言えないなかで、これ以上新しいSNSに手を出すのもどうかなぁと思った次第。

原因分析もなかなかふるっていて、

・ Google+ への参加者が Facebook に比較して少なく、友人を見つけるのが困難
・ Google+ でしか利用できず、かつ魅力的な機能が少ない

ということなのだそうです。まぁ、そうですね。

そもそも、Google+のスタートダッシュは極めて順調でした。ユーザは一気に増えたし、日本でもGoogle+をオススメするブログが溢れました。わずか2ヶ月くらい前の話ですよ。あのGoogleが始めたサービスなだけに期待は大きかった。最初は招待制であったためにアーリーアダプターの間には渇望感もあったと思います。
しかし、そうしたある種の祭が終わり、招待制もなくなって誰でも参加できるようになると、アーリーアダプターは飽きてしまった。Googleがアーリーアダプターたちを引き止めるだけのサービスを提供できなかったということですから、仕方ありません。

さて、GoogleはGoogle+をこれからどうして行くのか。ログイン画面やらも統合してしまっているので、バッサリやめてしまうというわけにもいかないでしょうし、ひっそり続けていくしかないのか。それとも、何か隠し球があるのか。注目していきたいと思います。

まあ、Googleは検索とApps、あとはAndroidをちゃんとやってくれれば、それで良いよという気もしますが。ただ、データソースにせよ情報の意味付けにせよ、検索の重要なところをSNSが握っているので、難しいところですが。

この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。2018年、株式会社ビビンコを北九州市に創業。IoTソリューションの開発・導入や、画像認識モデルを活用したアプリの開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。