【予告】HTML5でAndroidアプリを作ってマーケットで公開する方法を連載します

明日から、このブログで連載をやります。
ネタは標題のとおりですが、HTML5でAndroidアプリを作って、マーケット(Goole Playストア)で公開するまでです。

スマートデバイス向けのアプリ開発は、AndroidではJava、iOSではObjectiveC、Windows8ではVisual Studioで.NET系言語というのが常識でした。しかし、ここ1〜2年くらいの間にHTML5、CSS3、JavaScriptといったWeb系の技術でも開発できる環境が整備されてきています。

この10年ほどの間にWeb系の技術者は相当の厚みを持ってきています。そうした技術者がスマートデバイスの開発に携われるようになるのは、技術者自身としても魅力的です。業務システムという観点では、企業は技術者を集めやすくなるという利点があります。

さらに、Android、iOS、Windows8にマルチデバイスにワンソースで対応することは、JavaやObjectiveCといったネイティブ言語では不可能です。しかし、HTML5等によって。不可能を可能にすることも実現しつつあります。これも、マルチデバイスへの対応コストという観点で魅力的と言えるでしょう。

注目して欲しいのは、今回の連載では、HTML5等のWeb技術で作ったアプリをマーケットで公開しようとしていることです。
つまり、Web技術を使うといっても、出来上がるものはWebシステムではなく、Androidの上で動くふつうのアプリだということなのです。

ふつうのアプリ化を実現する技術はいくつかありますが、今回はPhoneGapを使います。
PhoneGapは、今回の連載の対象となるAndroid以外のスマートデバイスにも当然対応していますので、連載の続編としてiOSなど他のプラットフォームにも対応した記事を書くつもりです。

「本なび」を作ります

ところで、HTML5で作ると言っても、何を作りましょうか。
今回は「本なび」のHTML5版を作ろうと思います。本なびは私が何か習作として作るときの定番で、楽天ブックスのAPIを使って本を検索し、楽天ブックスのモバイルサイトを表示して購入まで出来るようにするものです。

Androidネイティブ(Java)版は、2009年にAndroidマーケット(当時)で公開しました。当時はAndroidアプリが少なかったこともあって、雑誌等のメディアでも紹介されました。(いまでも、オリコンのAndroidアプリランキングで書籍・雑誌・コミックの第20位だそうです。)

iPhoneネイティブ(ObjectiveC)版も、昨年、Artisan Edgeの第1号アプリとして作ってAppStoreで公開しました。こちらはまぁ、鳴かず飛ばずですね・・・。

ということで・・・

明日から連載を始めたいと思います。まずは、開発環境の構築からですね。よろしくお願いします。

この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。2018年、株式会社ビビンコを北九州市に創業。IoTソリューションの開発・導入や、画像認識モデルを活用したアプリの開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。