SOS JobScheduler 64bit版をインストールする

某インターネットメディアに寄稿することになりまして、その材料作りにSOS JobSchedulerをSceientificLinuxの64bit版環境にインストールすることになりました。

以前にJobSchedulerのインストール記事を書いた際には、32bit版のJobSchedulerを64bitのLinux環境に導入するということで、それ故の面倒さがあったのですが、64bit版のJobSchedulerが出てどうなったのか、その辺に注目してみたいと思います。

※当ブログで最初にJobSchedulerのインストールを紹介した記事は、2012年11月に書いたこちらですが、JobSchedulerの日本コミュニティでは、比較的好評なようでした。

最初にJobSchedulerで使用するためのschedulerユーザ(ユーザ名は何でも構いません)を作って、そのホームディレクトリでJobSchedulerのインストーラをダウンロードします。
(schedulerユーザは、sudoで使えるようにしておきます。)

ダウンロードが完了したら、展開してインストーラを起動します。

wget http://sourceforge.net/projects/jobscheduler/files/jobscheduler_linux-x64.1.5.3253.tar.gz

tar xvzf jobscheduler_linux-x64.1.5.3253.tar.gz
cd jobscheduler.1.5.3253
./setup.sh

Cherry inoccu net 0 inoccu

sudoでschedulerユーザのパスワードが聞かれるので、それに答えると、Language Selectionの画面が。英語とドイツ語から選べるので、ここは迷わず英語を・・・。

Cherry inoccu net 0 inoccu

お馴染みのインストーラ画面です。64bit版になったからどうこうという話はないようです。

Cherry inoccu net 0 inoccu

JobSchedulerはGNUと商用サポート付の2つのライセンスから選べるので、ここはGNUを選択します。

Cherry inoccu net 0 inoccu

いくつかの画面をNextですっ飛ばして、使用するRDMBSの選択画面でMySQLを選択してさらにNext。

Cherry inoccu net 0 inoccu

ここが以前の紹介記事からの最大の変更点。MySQLの接続にMariaDBのJDBCドライバが同梱されるようになりました。そのため、別途MySQLのJDBCドライバを準備する必要はありません。

Cherry inoccu net 0 inoccu

あとはまたNextで飛ばしていって、この画面で最後にStarting JobScheduler…と表示されたら、インストールは成功です。
その上の辺りで、64bit版のライブラリが使用されていることも表示されています。

Cherry inoccu net 0 inoccu

localhost:4444にアクセスすると、JobScheduler Operation Centre(JOC)が起動しています。

JOCを日本語化するためには、/home/scheduler/sos-berlin.com/jobscheduler/scheduler/config/operations_gui/custom.jsを下記のように編集します。

/*****************************************************************
*  Set the interface language. 
*  A language file scheduler_lang_[_sos_lang].js must exist.
*  If this value is empty then no language file is tried to include 
*  and english is used.
*/
_sos_lang            = 'ja'; // ←ここ

あとは、下記のようにJobSchedulerを再起動すると・・・

cd /opt/sos-berlin.com/jobscheduler/scheduler/bin/
./jobscheduler.sh stop
./jobscheduler.sh start

Cherry inoccu net 0 inoccu

JOCが日本語化されています。

Cherry inoccu net 0 inoccu

また、/opt/sos-berlin.com/jobscheduler/scheduler/bin/jobeditor.shを起動すると、JobScheduler Object Editor(JOE)も普通に起動します。32bit版の時の悪戦苦闘が嘘のよう!

ということで、Linux環境の方は随分前から64bit版を使用されている方が多いと思いますが、JobSchedulerも今年の7月から64bit版がリリースされて、今まで以上にインストールが容易になりました。日本でのJobSchedulerユーザの広まりにさらに期待です!

この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。2018年、株式会社ビビンコを北九州市に創業。IoTソリューションの開発・導入や、画像認識モデルを活用したアプリの開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。