クラウドサービス推進機構の第1号認定サービスを総覧する(情報系・開発系サービス編)

クラウドサービス推進機構が発表したクラウドサービスの第1号認定サービスのうち、前回は業務系サービスについて見てみました。

今回は、情報系・開発系のサービスについて見てみようと思います。

情報系サービス

rakumoソーシャルスケジューラー

日本技芸
http://rakumo.gigei.jp/salesforce/

従業員のスケジュール管理やその共有、会議室等の施設・設備予約ができるスケジューラー。Salesforce Sales Cloudとの連携が可能で、Sales Cloudを使っていない部署とのスケジュール共有も可能となる点が特徴のようです。

12か月単位の契約で、1アカウント900円/月。

FUJITSU Cloud AZCLOUD IaaS ファイルサーバ

富士通マーケティング
http://www.fjm.fujitsu.com/solution/azservice/azcloud/azcloud_iaas/file_server/

富士通のAZCLOUDを用いたファイルサーバサービス。クライアントPCからはWebDAVで接続するので、Windowsのエクスプローラや、Macのファインダーからファイルにアクセスすることが出来るとのこと。

IPアドレスによるアクセス制御、トリプルミラーでのデータ保護、1世代のスナップショットに対応。

DropboxやGoogleドライブではダメなのでしょうか。ローカルPCにファイルが残るのが嫌だということなら(WebDAVはサーバ上のファイルに直接アクセスする)、MicrosoftのOneDriveでローカルにファイルを残さない設定にすれば良いし(Windowsに限定されるとはいえ)OSに最初から入っているので、良いような気がしますが・・・。

料金は500GBで月額49,800円。初期費用なし、ユーザ数の制限なしとのこと。

サイボウズ Office on cybozu.com

サイボウズ
https://www.cybozu.com/jp/service/office/

Officeといってもワープロや表計算のようなオフィススイート製品ではありません。スケジュール・設備予約、メッセージ、掲示板、ワークフロー、ファイル管理、プロジェクト管理、ToDoリストといった機能を持つグループウェアです。

スタンダードコースでは1ユーザ500円/月。初期費用なし、5ユーザ分からの契約です。

SkyDesk サービス

富士ゼロックス
https://www.skydesk.jp/ja/

基本はCRM(顧客管理)と名刺管理のクラウドですが、顧客サポートやレポート作成、データベース、プロジェクト管理、独自ドメインでのメール、同時編集可能なドキュメント管理といったサービスを組み合わせて使うことができます。

サービス毎の課金体系で、CRMのスタンダードプランは1ユーザ9,120円/6か月。

開発系サービス

OutSystems Platform

bluememe
http://www.bluememe.jp/product.html

コードレス開発を実現するソリューション。独自のビジュアル言語を用いてモデリングすることでアプリケーション開発をしていくとのこと。

開発したアプリケーションはクラウド上で稼働させることもできるし、オンプレミス(自社サーバ)での稼働も可能。クラウドの方は基盤としてAmazon Web Servicesを使っているようです。

まとめ

前回の記事と合わせて9つのサービスを眺めてみました。

あくまで応募ベースの認定であるため、DropboxやEvernoteといった名の知れた海外発のサービスではなく、日本発のサービスが多いですね。

既に定評のあるようなクラウドサービスじゃないんだけど、これ使っても大丈夫かな?と思ったときに、認定サービスであれば安心できるのかも・・・。そういう使い方になるのだろうと思います。

この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。2018年、株式会社ビビンコを北九州市に創業。IoTソリューションの開発・導入や、画像認識モデルを活用したアプリの開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。