格安SIMでiPhone 6sを使う方法

iPhone 6s / 6s Plusの発売が、あと1週間に迫ってきました。

私は今回は買わないつもりだったのですが、企業向けのiPhone / iPadアプリの開発が目下の仕事でありますから、諸般の事情を鑑み、結局買うことにしました。既に契約済のBIC SIM(IIJmio)で、メインスマホとして運用するつもりです。

iPhoneはAndroidと比べると圧倒的に値段が高く、トータルコストは決して格安にはならないのですが、今回のiPhone 6sに搭載される3D Touchはスマホの操作性を一新する起爆剤になる可能性のある技術ですし、全体の出来映えとして最高のスマホの1つであることは間違いありません。
そんなiPhoneをできるだけ安く使おうと思ったら、やはり格安SIMを使って、削れるコストは削る姿勢が必要です。

iPhone 6sをどう調達するか

今回はSIMロック解除の方法も

格安SIMの多くはドコモの回線を使用しています。そのため、購入するiPhoneは必ずしもSIMフリーモデルにする必要はありません。

SIMフリーモデルがベストであることは間違いありませんが、ドコモモデルを購入しても問題ないわけです。また、iPhone 6sからは各キャリアのSIMロック解除の対象となっています。SIMロック解除できるまでの期間はキャリアによってまちまちですが、しばらくの間はau、ソフトバンクのいずれかで運用して、その後、SIMロック解除して格安SIMで運用することも可能です。

キャリア

SIMロック解除までの期間

備考

ドコモ 端末購入から6か月後以降
(但し、同一回線の他端末で既にロック解除の経験がある場合、前回のロック解除から6か月後以降)
格安SIMの使用についてはSIMロック解除の必要なし
au 端末購入から180日後以降
ソフトバンク 端末購入から180日後以降

本体価格に差はあるか?

最も購入者が多いと思われる、iPhone 6sの64GBモデルで比較してみましょう。(各キャリアの価格は新規契約時)

購入元

価格(税込)

備考

SIMフリーモデル(Apple Store)

106,704円

ドコモ

99,792円

月々サポート適用で実質負担金38,880円(24か月)
au

97,080円

毎月割適用で実質負担金28.920円(24か月)
ソフトバンク

106,560円

月々割+iPhone 6s購入サポート適用で実質負担金1,188円(24か月)

意外と各キャリアで価格が違うものですね。さらに、実質負担金で見るとかなりの差があります。

ただ、この記事の目的は格安SIMでの運用ですから、その場合にどうなるかを検討してみましょう。

iphone6s_simulation

格安SIMが使える状態になったらすぐに解約するという前提ですので、ドコモは1か月だけ、auとソフトバンクはSIMロック解除が可能になるまでの6か月を契約したとすると、上表のような料金となります。1か月分または6か月分の通信料金が入っているとはいえ、SIMフリーモデルを買った場合と比べるとドコモは1万円程度、auとソフトバンクは3万円程度の差がつきます。
格安SIMなら、2~3GB程度の通信量で良ければ、通話サービスを付加しても月額1,600円程度で使えますから、結局SIMフリーモデルを買うのがお得ということになります。

SIMフリーモデルを買おう!

iPhoneのSIMフリーモデルは、家電量販店等では販売していません。Apple StoreかApple Online Storeで購入する必要があります。現在、iPhone 6s / 6s Plusは予約を受け付けており、Apple Storeの店頭で購入する場合も基本的には予約が必要です。

iphone6s_store

iPhone 6sの予約注文は、こちらのサイトから行います。

店頭購入の予約は、希望のApple Store店舗を選択し、30分刻みで設定されたチェックイン可能日時を指定します。店舗によってチェックイン可能日時の選択肢は異なります。Apple StoreでiPhoneを購入すると、いろいろと儀式(笑)がありますので、スタッフの空き具合によるのでしょう。

以前、iPhone 5sのSIMフリーモデルを、渋谷のApple Storeで購入したことがあるのですが、その際には専用のSIMを使ってアクティベーションが行われました。手持ちの格安SIMも持って行っていたのですが、最初のアクティベーションでそれを使うとSIMロックがかかってしまうとスタッフの方が言っていたので、その辺もSIMフリーモデルが量販店で販売できない理由なのかもしれません。

格安SIMは何を使う?

オススメはIIJmio

私のオススメは、IIJmioが提供する「みおふぉん」です。

miofone

通話機能付きで3GB1,600円と格安SIM他社と比べても遜色ない料金ですし、何より10GBで3,260円+音声通話機能付帯金700円/枚で使えるファミリーシェアプランが嬉しい。ファミリーシェアプランはSIMが3枚まで提供されるので、私は自分のiPhoneとiPadで2枚、さらに実家に住む母親のスマホに1枚で運用しています。音声通話が2回線で1,400円なので、合計4,660円で3回線使っているわけです。

さらに、IIJmioが嬉しいのは、その技術力の高さ(IIJは日本のインターネットを黎明期から切り拓いてきた企業)と、情報公開に対する前向きさ(インターネットはオープンなものであるというポリシーが感じられる)です。
昨日のiOS 9バージョンアップ開始時も、当日の朝4時20分というとんでもない時間に、IIJのエンジニアによる公式ブログである「てくろぐ」で、全機種動作確認の報告が上がりました。

格安SIMでiPhoneを使う場合は、必ずAPN構成プロファイルのインストールが必要です。まずはWiFiでインターネット接続して、IIJmioの場合は下記のサイトにアクセスします。

構成プロファイルのインストールはすぐに完了します。基本的にはインストール後、数分以内にLTE接続が確認出来ると思いますが、LTE接続できないようなら、一旦機内モードの設定・解除を行ったり、iPhoneの再起動をしたりすれば、接続可能になるでしょう。

また、以前は格安SIMではiPhone/iPadのテザリング機能が使えなかったのですが、現在の構成プロファイルであればテザリングも使用可能です。

さらにオススメはBIC SIM

ビックカメラグループで販売しているBIC SIMは、サービス自体はIIJmioが提供しているのでみおふぉんと全く同一のサービスを受けることができます。

その上で、BIC SIMは特典として公衆無線LANサービスのWi2 300を無料で使うことができます。

ドコモ、au、ソフトバンクの3社だと、各社があちこちに公衆無線LANスポットを配置していて、LTE/3G回線の混雑を緩和するようにしています。ユーザとしても、LTEのデータ通信量を使わなくてもすむので積極的に使いたいところです。
しかし、格安SIMの場合はドコモの回線を使っていたとしてもドコモの公衆無線LANスポットがそのまま使えるというわけではありません。

その点、BIC SIMならWi2 300の公衆無線LANスポットが無料で使えます。さらに契約したSIMを使っているiPhoneだけでなく、通常のノートPCででもWi2 300を使うことができるのです。

以前は非常に多くの公衆無線LANスポットを展開していたWi2ですが、最近は半分程度がプレミアムスポットと言われる別料金が必要になってしまいました。その点が残念ではありますが、ローミングしているソフトバンクのBBモバイルポイントは使えるので、活用しましょう。

まとめ

iPhone 6sの調達方法や格安SIM業者は様々ですが、私のオススメはApple StoreでSIMフリーモデルを買い、BIC SIMを使うことです。

私も予約済ですので、9月25日に渋谷のApple Storeで受け取って、BIC SIMで使っていきますヨ!

ちなみに、iPhoneに限ったことではないのですが、格安SIMを使う場合はLINEでちょっと困ったことがあります。

その点は注意してくださいね!

この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。2018年、株式会社ビビンコを北九州市に創業。IoTソリューションの開発・導入や、画像認識モデルを活用したアプリの開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。