アイディアをビジネスに漕ぎ着けるために

というタイトルが実現できてれば良いのですどね。

残念ながら、いまのところ実現には至っていなくて、何も動いていないわけではない。ただ、アイディアだけ出して、良いアイディアでしょーと悦に入っているわけではなく、ちゃんと動いて、実証実験まで行ったりはしているのですけどね。

まぁ、アイディアと言っても、それを出したのは私ではなくて。しかも、2年連続でそういう動きをしているものの、やっぱりそのアイディアを出したのは私ではないんですな。

なんか、言ってて悲しくなったりもするけれど、自らアイディアを出す才覚はないのかもしれない。いや、アイディアを出そう!みたいなグループワークの講師をやることもあるから、あまり滅相なことは言えないのだけど。出してはいるんだよ。ただ、残念ながら審査員にハマってないだけで。時折、ハマることもあるし!!

そんな話はさておき、肝心なのはそのアイディアを実現するということです。形にならないアイディアは、ほとんど無意味。考えるだけなら、たぶんそのアイディアは他の誰かがとっくの昔に思いついています。だから、思いつくのは大したことではなくて、いち早く実現させることに価値はあります。

それは間違いない。でも、次の問題がある。アイディアを実現するためにいち早く動き出したものの、他の誰かが先に同じようなアイディアを実現し、ビジネスに乗せようとしている場合、こちらはどう対応するかという問題です。この問題は、生半可な問題じゃないんです。サンクコスト(埋没費用)が発生するから。もしかしたら、ピボットする。場合によっては撤退するという決断も選択肢に入れないといけない話なんだけど、とにかくサンクコストを諦められるかが重要。そこに囚われていたら、正しい判断はできないのです。

一方で、消極的になるのも良くない。身の丈だとか言い出して、もしかしたらしなくても良いピボット、撤退をする可能性もある。弱気というのはそういうものだと。サンクコストを嫌がっている陣営は必ずそこを突いてくるのだけど、それは真か否か。そこを判断しないといけない場面が来るかもしれない。

こういう場面で楽なのは、ポエムを語ることだよね。30年後に私は生きていたい!!とか言えば、なんか格好良く聞こえる。聞こえるんだけど、毒にも薬にもならない。もしくは、何も語らない。何も語らないのは楽なんだよね。ただ、意味ありげなしかめっ面をしていれば良い。私が参加してきた多くの会議はそのはるか昔に課題設定されていても、ちゃんと考えるのは会議の前日とか、下手すると1時間前みたいな感じだった。ま、そういうものです。結局、考えるのは身につまされた人だけだからね。

たぶん、そのポエムを語る人は前日に考えたりはしない。おそらく、四六時中考えてる。そうでないと、ポエムは語れない。ただ、考えてることが本筋とズレてるんだよね。長期的視野に立って考えてる。人々が求めてるのは短期的な解決策なんだけど。その、長期的視野のことを保身とも言う。

話がどんどん政局じみてきた。笑。

話を戻そう。なんだっけ?アイディアをビジネスに乗せるためにどうするか、か。そんなのこっちが聞きたいくらいだけど、結局は止めないことだろう。止めないことは、突っ走ることとは違う。原点に立ち返って、ピボットを恐れず、本当にやるべきことは何かと問う。自分が、ではなく、顧客視点で何が優れていることなのかと考える。ビジネスはお金を払う人がいてこそ成り立つ。そのためのピボットを恐れてはならない。

和波俊久さんの「ビジネスモデル症候群」という本によれば、起業家というのは生き方を決める事らしい。起業家という視点で、あらゆるチャレンジから学び、どこかで優れたビジネスモデルに出会う。ビジネスモデルを思いついたから成功するわけではない。起業家としての学びのプロセスの中で、優れたビジネスモデルに出会うというわけです。

小倉の立ち飲み屋、庶民の味方 ももたろう

実はこの文章は立ち飲み屋で飲みながらiPhone Xs Maxを使って書いているのですが、図らずも話が元に戻ってきた!

もしかしたら、最初にアイディアを思いつくことはそれほど重要なことではないかもしれない。重要なのは起業家という姿勢を維持して、起業家としての活動と学びを続けることなのかもしれません。ただ学んでいるのはダメで、きちんと活動して、その中から学ぶのが重要というわけです。その活動と学びの中から優れたビジネスモデルに出会えば良い。諦めたら終わり。失敗とは諦めることで、諦めなければ失敗ではない。ただ、そこで何を諦めないかが重要な気がしていて、そこが顧客視点、社会視点じゃなかったら、終わりだし、そもそも誰もついてこないのではないかと思います。

私自身、冒頭辺りに書いたように悩みの真っ最中だったりするのですが、原点に立ち返って諦めないこと、起業家の立場を持ち続けることができればと思います。その一方でITコーディネータとして支援側の立場もある。そのバランスをどう取れるか?その過程を、どうこのブログに書いたりしていけるか。その活動がセクシーなのかなと思いました。

ももたろうといえば、ももたろう揚げ。

この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。2018年、株式会社ビビンコを北九州市に創業。IoTソリューションの開発・導入や、画像認識モデルを活用したアプリの開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。