骨折とスマートフォン

右肘を骨折して1週間が経った。水曜日からは仕事にも復帰した。PCのキーボードは左手と、右手の中指で打っている。ギプスで右の手のひらが常に握手する時の角度だから、いちばん長い中指を使ってなんとかキーを触っているわけだ。

まぁまぁのスピードで打てるのだが、とにかく疲れる。肩や上腕部の筋肉で腕を持ち上げているから、その辺が特に疲れる。だから、仕事は良いとしても、仕事以外ではキーボードを打ちたくないというのが正直なところ。ブログの更新も面倒になって、最近はあまり書いていない。

毎日のツイートをブログのエントリーにしているから、せめてTwitterだけでもと思うのだが、買ったばかりのLYNX 3Dは、初期不良で交換待ちになっている。そもそも本当に初期不良なのか怪しいと自分では思っているのだが、ドコモショップがそうだというのだから、そうなのだろう。で、交換ならすぐにでも交換してもらえばよいのだが、なにぶん在庫がないというので、入荷までは代替機のガラケーで我慢ということになっている。

そんなわけで、今こういう状態になって、スマートフォンのありがたみを感じている。なんだかんだと、メモを取ったり、それを言葉にして発信したりということをしたい。メモを取るにもペンを上手く握れない、発信するにもPCのキーボードはなかなか大変(このエントリーは頑張って書いているが)。スマートフォンがあれば、片手操作で文字が書けるし、発信も出来る。

私の怪我は幸いにして1ヶ月もすれば治り、いずれ今の不便さも忘れるだろう。しかし、世の中には一生その不便さと付き合っていかないといけない人もいる。障がい者と呼ばれる人たちだ。障がいにも人それぞれだろうから一概には言えないのだが、たとえば手や腕に障がいがあって、ペンを上手く握れない人にとって、PCのキーボードは文章を書く手段だろう。

しかし、PCのキーボードは両手が自由に使えないと本質的には操作しづらいものだ。スマートフォンはどうか。スマートフォンの操作はなかなか難しい。スマートフォンそのものを手のひらで持ちながら、指を使って操作しなければならないからだ。しかし、自由に使える手が1本あれば、ほとんど操作することが出来るのも間違いない。そう、ちょうど私のように右は不自由だが、左は腕も手も自由な人なら。

右肘を骨折して、スマートフォンの可能性をまた一つ見たような気がした。あとは、新しいLYNX 3Dが早く手に入ればと思うのだが、それはまだ1週間ほど待たないといけないようだ。

この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。2018年、株式会社ビビンコを北九州市に創業。IoTソリューションの開発・導入や、画像認識モデルを活用したアプリの開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。