膨大なヘドロエントリーに悩まされたらフィルターブログを作ろう

あなたのブログは膨大なヘドロエントリーに悩まされていませんか。

私の場合がそうでした。2004年7月に始めてエントリーが3000件くらいあるというのが誇りだった私のブログ。たしかに、それだけの数がGoogleにインデックスはされているので辺鄙なキーワードで見つけ出してきた一見さんからのアクセスはそれなりに日々ありました。

しかし、2004年当時に書いていたことと、いま書いていることはあまりに違いすぎ、しかも当時はTwitterという便利なつぶやき吸収器がなかったので、つぶやきレベルのエントリーもたくさん。

アクセス数の足しになっているんだからいいだろとか、別にリソースが減るもんじゃなしという意見もあるでしょう。たしかにそれはそうなのですが、あんまりそういうヘドロエントリーばかり貯めてしまうと、精神的に何か足かせがはまっている状態になりがちなのも事実ではないでしょうか。

そんなわけで、過去に書いたエントリーから大切なものを残しつつ、ヘドロエントリーを切り捨て、新しい自分を見つけ出そうぜ!というお話です。

私がオススメするのは、フィルターブログを作るという方法です。
実は、このブログ自身がフィルターブログなのです。おかげさまでかなりスッキリした気分で新たなエントリーを生み出せるようになりました。

フィルターブログとは何でしょうか。
それは、自分のブログの過去に書いたエントリーを見直し、これは残しておくべき!と思うエントリーを新しく作ったブログに転載して公開するのです。
そして、以後のエントリーは新しく作ったブログの方で公開し、過去のブログはそのままにしておくか、しばらくしてから非公開に(もしくは閉鎖)します。

気をつけることが3つあります。

手間を惜しまない

過去のブログのエントリー数が多いほど、フィルターブログの作成は時間がかかります。これは覚悟しておいてください。
そして、フィルターブログに転載することに決めたエントリーには手間をかけてあげましょう。たとえばリンク切れを修正するとか、適した画像を新たに入れるとか、読みやすく、価値のあるエントリーに再生するのです。
せっかく残すことに決めた、あなたにとって価値のあるエントリーです。愛してあげましょう。

新たに作るブログはどのようなブログにしたいか考えておく

これは極めて重要です。新しいブログを始めるにはポリシーが必要です。もしかしたら、過去のブログを始めたときにはあまり考えていなかったかもしれません。考えていたけど実行に移さなかったり、長く続けるうちにブレてきたかもしれません。
せっかく新しいブログを作るのですから、どんなブログにするかちゃんと考えましょう。そして、過去のエントリーをフィルターするときに判断基準にします。もちろん、それから新しく書くエントリーもそのポリシーに則ったものにします。

過去のブログからの誘惑に負けない

自分の過去のブログというものは実に魅力的です。「自分にとっては」魅力的なのです。エントリーが貯まっていればいるだけ、愛着が出てきます。それがヘドロエントリーであっても。
でも、せっかくスッキリしたくて、新たな可能性に賭けて新しいブログを作ったのです。過去のブログに戻ろうとか、この際全部のエントリーをインポートしようという誘惑に負けないでください。
但し、過去のブログを完全に切り捨ててしまうのはダメです。自分だけは読めるようにしておくべきです。何かの心境の変化で一度はヘドロと決めたエントリーが光り輝いて見えるようになることもあります。その際は、またそのエントリーを新しいブログに転載すればよいのです。

フィルターブログを作ることによって、過去の自分がどのようなことを考え、エントリーにしてきたかを振り返ることが出来ます。きっと新たな発見もあるでしょう。フィルターブログを作ることは、単に過去の自分を切り捨てるのではなく、過去の行動の中から自分を再発見し、しっかりした土台の上に自分を作り直す機会でもあるのです。

それから、フィルターブログがある程度出来たら、カテゴリやタグの見直しをしてください。転載したエントリーをどのように分類し、それに何という名前(カテゴリ、タグ)を付けるか。これを考えることも、過去とこれからの自分のテーマを考えるきっかけになります。

なんか知らないけどエントリーが貯まりまくってるなぁ・・・と思ったことのある人は、ぜひやってみてください。

この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。画像認識モデルを活用したアプリや、生成AIを業務に組み込むためのサービス「Gen2Go」の開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。