このブログを読んでくださっている方とか、私とお付き合いのある人などは、私が突然(でもないんですけど)ITコーディネータ資格を取ると言い始めたから、なんだ!それは?と思った方が多いと思います。
たしかに、ITコーディネータという資格は国家資格ではないし、それほど有名な資格でもない。
資格自体も2001年から始まって、まだ14年の歴史しかありません。知られていなくて当然といえば、当然なのかもしれません。
ただ、それでは私も後々困るので、少しでもITコーディネータについて知っていただくために、私に書ける範囲のことを書いていこうと思います。
私とITコーディネータ資格
私自身はといえば、ITコーディネータという資格の名前自体は知っていたのです。でも、それが何をする人なのかはよく分かっていませんでした。
資格を取ろうと最初に意識したのは、去年(2013年)の5月です。ちょうど中小企業診断士の資格を取ろうと思っていて、診断士を取ったITエンジニアの人たちが次に狙っているのがITコーディネータということが多いことを知りました。なので、どんな資格だろうと調べました。
少なくともITコーディネータは、ITエンジニアとしての技術力を問う試験ではありません。もっと経営寄り(というか経営そのもの)なんだなと、ぼんやり感じました。
診断士は日本版MBAといわれるくらい経営全般を扱う資格なので、その中での個性が出しづらいと思うんですね。そこで、よりITに強い診断士であることを示すために、ITコーディネータ資格を考える人が多いのではないでしょうか。
産業能率大学の科目に入っている「ITコーディネータ・プロセス」
次に意識したのは、今年の7月。今年の春から産業能率大学の通信教育課程を受け始めて、経営の勉強をしていたのですが、受講可能な科目群の中に「ITコーディネータ・プロセス」という科目がありました。
これは編入した3年次でもともと配本される科目ではなく、追加履修が必要だったのですが、これを申し込んでみて勉強し始めました。
テキストは産業能率大学の出版局で出している(市販もされている)オリジナルの教科書。ある企業の情報システム開発がストーリー仕立てになっていて、そこでITコーディネータの役割や、ITコーディネータ・プロセス・ガイドラインの定義が紹介されているというもの。
そこに登場するITコーディネータが「経営コンサルタント兼ITコーディネータ」で、ITコーディネータ・プロセス・ガイドラインに沿ったコンサルティングサービスを提供しています。
そのITコーディネータは、少なくもITエンジニアではない。経営の中でどういう風にITを使うか?というのも示唆は与えても、答は出していない(答を出すのは企業自身)。それよりも、経営の中でITを使おうという際の仕事の進め方、考え方を指導し、支援している様子。
資格説明会に参加する
大学のレポートは書き上げて、ちょうどその単位修得試験を昨日受けて来たところなのですが、それと前後してITコーディネータ資格の取得自体にもチャレンジしてみようと思い、11月に資格説明会に参加しました。
そこで説明会の講師の方が強調していたのは、「黄色い本(ITコーディネータ・プロセス・ガイドライン)の定義に沿って仕事を出来る人がITコーディネータ」ということ。
この説明で、ITコーディネータ資格というのが何なのか氷解しました。
よくある資格のように「知識」を問う試験ではないのです。もっと具体的な「仕事の進め方(プロセス)」を問うもの。
仕事をやるために必要な知識ももちろんあるのですが、それは「前提知識」として「ITコーディネータ実践力ガイドライン」という別のガイドラインに列挙されているに過ぎません。それは、個々人のそれまでのキャリアや、ITコーディネータ資格取得後の研鑽にかかっているというわけです。
資格取得を決意する
ITコーディネータ資格を取得するためには、試験だけでなく「ケース研修」という、ITコーディネータ・プロセスを体験するための研修が必要です。
試験は、ITコーディネータ・プロセス・ガイドラインから出題されます。なので、試験のための教科書というのも、このガイドライン。
1週間かけて、じっくり読み込んでみたのですが、これは教科書というよりマニュアルです。
大学のテキストや、説明会での説明にあったとおり、ITコーディネータ資格を持っている人というのは、ITコーディネータ・プロセス・ガイドラインに書いてあるプロセスで仕事を進められる人。
だから、知識を学ばせるための教科書ではなく、仕事の進め方であるマニュアルになっているのです。
例えば、ある会社に入って初めての仕事を習う時に、最初に座学で仕事の進め方を学び、次にOJT(On the Job Training)で仕事の進め方を実体験しますよね。
あれと同じで、「ITコーディネータ」という仕事を習うための「座学(の成果確認)」が試験であり、「擬似的OJT」がケース研修なのだと思います。
説明会の翌日には資格取得を決意して、試験対策講座とケース研修のセットを申し込みました。
来年1〜2月はケース研修を受け(ケース研修と並行で行われるEラーニングは既に始めています)、2〜3月の試験(CBT)を受け、4月頃には資格を取得している予定です。
まとめ
今回は、ITコーディネータは「ITコーディネータ・プロセス・ガイドライン」に沿った仕事をする人なんだということにを書きました。
そのガイドラインには一体、何が書いてあるのかについて、次回以降に書いていきます。