放送大学の大学院に出願した

私はもともと九州電子計算機専門学校小倉校という長い名前の学校(いまはKCS北九州情報専門学校という普通の名前になった)の卒業生で、そこから東京のSIer(システム開発会社)に就職したのが20歳の時。大学に行かなかったのは、中学校の時に登校拒否になって(その時はパソコンばかりしていた。でも、新聞配達をしたり、高校生の年齢になってからはリンガーハットでちゃんぽんを作っていたりもしたよ!)、高校というものに行かなかったので、大学に行くということの現実味がなかったんですね。

いちおう大検(現在の高認)を17歳の時に取って、18歳になってからは高卒同等ということにはなったのだけど、それだけでは就職できないだろうし、できれば東京に行きたくて、コンピュータの仕事がしたかったので、コンピュータの専門学校に行ったのです。無事、第2種情報処理技術者(当時)の資格を取って、卒業して、東京のSIerに就職して、いちおうは一人前のITエンジニアになれたから目標は果たせた。

専門学校はやはり資格と就職が最大の目標で、そのための勉強をしたのだけど、もう少し広い教養というか、いろいろ知ったうえで考えられる人になりたいなと思って、30歳を超えてから産業能率大学の通信教育課程に進み(編入)、2年間で情報マネジメント学科を卒業。その授業の中で深く知ることになったITコーディネータの資格も取って、それが今、会社の役職(株式会社ビビンコ代表取締役)以外での肩書になっていたりします。

それで最終学歴は専門学校卒から大卒になったのですが、今度はITエンジニアやITコーディネータという仕事の延長線上で本を書いたり、セミナーや研修の講師を務めるようになると、もっとちゃんと知っておかなければ…という思いに駆られることになりました。会社の経営者としても、ITコーディネータとして企業を支援する立場としても、もっと広い知見を持ったうえで判断したいし、そもそもAIをどこまで僕は知っているのだろう…と。

どうやって学ぶべきだろうと考えた結論は大学院でした。MBAも考えたのだけど、AIをもっとちゃんと学ぶという意味では違うし…。そこで、放送大学の大学院を選びました。いろいろ調べてみると、放送大学大学院(正式には、放送大学大学院文化科学研究科文化科学専攻)は結構入学が難しいらしい。卒業も難しいらしい。でも、きちんと学べるところらしい。日本全国、どこにいても学べるのもありがたい。結構、ネットで行けそうだし。

修士論文を書かないといけないから、無茶苦茶大変だろうとは思うのだけど、ただ、修士という肩書が欲しいのではなく、きちんと考えられる人になるというのが目的だから、望むところだ!と言いたい。

まずは修士を目指す修士全科生ではなく、1年間、科目を選んで学ぶ修士選科生として入学し、ある程度単位を取った後に修士全科生に進むということにしました。(ネット情報だと、それがおすすめらしい。)

この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。画像認識モデルを活用したアプリや、生成AIを業務に組み込むためのサービス「Gen2Go」の開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。