一つのことを書き続けるフィロソフィーの力

中谷彰宏さんは「中谷彰宏の自分塾」で、以下のようなことを書いています。

「中谷さんの言ってることは、たった1つのことでしかない」と言う人がいたら、その人は私の言っていることの本質をつかんでいる。〔私はたった1つのことしか言っていない。たった1つのことを、「なんでやねん」と突っ込み続けることによって、さらに奥深く突き詰めようとしている。〕
だいたい1冊の本の中で、3つも4つも違う趣旨のことが出てくるというもののほうが、まゆつばものだ。逆に、1冊の本に3つも4つも盛り込んでいいのなら、そんな本を書くのは簡単なことだ。1冊の本を1つのテーマでツッコミ続けることのほうが、よりエネルギーがいる。
1冊どころか、私の書いているすべての本で、たった1つのことしか言っていないような気がする。たまたまそれが、ビジネス書だったり、恋愛論だったり、就職論だったりと、衣装が違うだけで、言っていることはたった1つのことなのだ。たった1つのことを突っ込み続け、掘り続けている。

これはブログでも同じことではないでしょうか。私が言っている「テーマ人ブログ」は、そういうブログだと思うのです。
確かにそのブログにはいろいろなことを書いてある。しかし、突き詰めてみると、一つのことしか言ってないじゃないか。そういうブログが出来たとすれば、それは書いている人に筋が一本通っているからです。自分が出来る独自の貢献とは何かを自覚し、そのために生きようという覚悟が出来ているから、自然とそういうブログが出来るのです。

中谷さんには「move your mind」というフィロソフィーがあるというのを、何かの本で読んだことがあります。(どの本で読んだかとか、手元にその情報がないのですが、中谷さんの中で決めているフィロソフィーがあるというのは間違いないはず。)
中谷さんの書いた膨大な本はすべてそのフィロソフィーに基づいて書かれているのでしょう。だからこそ、中谷さんはご自身がブランドになっていて、結果的にあれだけの本を出すに至ったのだと思います。

せっかくブログを書くのなら、自分自身のフィロソフィー(ミッションステートメント、コントリビューションステートメント)を見つけるのが良いでしょう。

この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。画像認識モデルを活用したアプリや、生成AIを業務に組み込むためのサービス「Gen2Go」の開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。