チープ革命が次はネットワーク上に訪れようとしている

個人とコンピュータの関わりにおいて、最初のチープ革命はパソコンの登場であった。
これは、明らかに「こちら側」での所有欲を満たし、「こちら側」での個人的なコンピューティング欲求を満たした。

そして、インターネットが訪れた。
これは、「こちら側」と「あちら側」をつなぐ、端緒となる出来事だった。

今、起きようとしているのは、ネットワーク上でコンピューティングすることのチープ革命ではないだろうか。
価格破壊の進むレンタルサーバ、無料ですらできるブログがそれだ。
ブログに至っては、携帯電話からも更新可能とすることで、参入障壁自体もチープ化した。

今、起きているWeb2.0現象は、パソコンの登場に匹敵する革命だ。
パソコンが個人の「こちら側」でのコンピューティングを実現したように、Web2.0は個人の「あちら側」でのコンピューティングを実現する。
個人の「こちら側」でのコンピューティングは、個人に様々なコンピューティングによる可能性を与えた。
個人の「あちら側」でのコンピューティングは、「こちら側」でのコンピューティングと同じ影響を与える範囲を、個人対世界中にまで、広げる可能性を与えようとしている。

この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。画像認識モデルを活用したアプリや、生成AIを業務に組み込むためのサービス「Gen2Go」の開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。