ITコーディネータ認定を受けました!

去年の11月頃に資格を取ろうと決めて、産業能率大学の「ITコーディネータプロセス」という科目で事前学習。そして、ITコーディネータ養成機関であるITC-METROのケース研修と試験対策講座を3ヶ月弱ほど受けました。

ケース研修を終えて、3月15日に受けた試験で合格。ITコーディネータ協会への認定申請をして、ようやっと5月25日に認定を受けたわけです。なんだかんだと、半年を費やしたことになりますね。

ITコーディネータとは何をする人か

資格を取ると決めた時にもここに書いたのですが、一通りの勉強を終えて、有資格者となった上で、もう一度書いてみようと思います。

ITコーディネータは答えを出さない

ITコーディネータは答えを出しません。「ITコーディネータプロセスガイドライン」というプロセスに沿った仕事をする人で、そこに書いてあることは「答え」ではなく「答えの出し方」です。
ITコーディネータは、コンサルタントではありません。自らが答えを出すのではなく、お客様企業の経営者や従業員の方々自身が答えを出すためのお手伝いをするに過ぎません。
でも、誰かに与えられた答えより、自らの出した答えに基づいて実践する方が良いですよね。

ITコーディネータは経営者の側にいる

ITコーディネータプロセスガイドラインには、とにかく経営者の言っていることを聞けと書いてあります。経営者が何を思って経営しているのか。経営者がこれからどうしたいと思っているのか。経営者の思いはきちんと現場に伝わっているのか。経営者はお客様の声や世の中の変化に気づいているのか。
もちろん、現場の声も大切にします。でも、まずは経営者のリーダーシップに期待するのです。
また、企画したIT戦略に基づいて開発、導入のフェーズに入っても、ITコーディネータは経営者の側に立って戦略が実現に移されているかを確認し、必要に応じて是正を助言します。

ITコーディネータは十人十色である

ITコーディネータプロセスガイドラインに示されているのは、プロセスだけです。具体的な知識や技法は示されていません。
ITコーディネータとして必要な知識や技法は、別のガイドラインに列挙されているのですが、それは各ITコーディネータの経験や、資格取得後の学習に委ねられています。
よって、ITコーディネータは十人十色です。それまでの経験、日々の学習姿勢によって、得意分野が違ってきます。

ITコーディネータは毎年試される

資格取得の時点で知識や技法まで試されないとすると、ITコーディネータの能力担保に不安が生まれるでしょう。
仮に、試験に知識や技法の出題があったとしても、その知識や技法は最新のものに更新されているかという不安が残りますね。
ITコーディネータ制度は、有資格者に毎年の資格更新を求めます。ITコーディネータは毎年、その1年にどういう活動や学習をしたか報告しなければなりません。活動はポイントに変換されて、一定のポイントに満たなければ、ITコーディネータと名乗れなくなります。
資格取得後、ずっとITコーディネータと名乗り続けられている人は、それだけ日々の活動や学習をちゃんとしているということになり、そこで能力が担保がされるのです。

ITコーディネータには仲間がたくさんいる

ITコーディネータのケース研修では、多くの仲間が出来ます。研修はすべて6人程度のチームで行われるグループワークですし、同じタイミングで研修を受けた人が30人近くいます(私の受講した研修の場合)。
ITコーディネータの資格を取ろうとするのは、ほとんどが社会人です。それだけの社会人が、しかも目標を共有する社会人が一気に出会うというのはなかなかないことです。これは極めて重要な財産になります。ITコーディネータになった後も同期生として、様々な得意分野を組み合わせて1つのプロジェクトに取り組んだり、各自の活動成果を共有することが出来ます。

まとめ

ITコーディネータが何をする人か、おぼろげにでも理解していただけたでしょうか?
経営者や、経営者を支援する立場のみなさん、自社の経営にどうITを使っていけば良いか、そもそも、どういう戦略で経営していけば良いか。私も1人会社とはいえ経営者の末席にいますから、その悩みが尽きないことは理解できます。
そんな時、一度、ITコーディネータに相談してみてはいかがでしょうか。私自身がお受けすることもできますし、得意分野に応じた仲間たちをご紹介することも出来ます。

ITコーディネータという資格に興味を持っていただいたみなさん、取得に向けて一度考えてみるのも良いのではないでしょうか。そんなご相談にも、もちろん乗りますよ。ITコーディネータになりましょう。

ということで、ITコーディネータになったことを機に、「経営を変えるITを先端技術で創造する」というミッションに、さらにコミットした活動を進めていきます。よろしくお願いします!

この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。画像認識モデルを活用したアプリや、生成AIを業務に組み込むためのサービス「Gen2Go」の開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。