第4次産業革命の担い手育成プロジェクト発足!

1月7日に中野ICTCO(中野区産業振興推進機構)で主にITコーディネータの集まりがあり、第4次産業革命の担い手育成プロジェクトが発足しました。

私も最近会員になったITコーディネータ多摩協議会や、ITC総合研究所さんと一緒に、私も参画させていただいています。

これは懇親会の動画なんで、お酒の勢いも出ていますが、本音がぶつかった良い懇親会だったと思います。ここで決まったこともありましたしね。

ITコーディネータ多摩協議会の多くのみなさんとは、11月の終わりに行った私の講演で初めて知り合ったのですが、そこからこういう形にまでなったということが素晴らしいです。

第4次産業革命の基盤技術であるAIやIoTは、これまでのITシステムの常識とは違うところがあります。まず、今までのプログラミングと違って、AIは「こう書いたんだからこう動くはずだ」という常識が通じません。手続き的な手法から確率的な手法への変化を受け入れる必要があります。もう1つはインタフェースが画面だけではないことです。今まではクラサバにしてもWebにしてもスマホアプリにしても画面を作ることが大切だったのですが、IoTではそうではありません。

こうした違いを理解するには、まず触ってみる動かしてみることが一番です。ITコーディネータ自身が実感として受け入れておくことが必要です。

また、AIやIoTを活用したシステムは、今までのようなSystem of Record(SoR:記録のためのシステム)ではなく、System of Engagement(SoE:顧客との関係を築くためのシステム)やSystem of Insight(SoI:洞察を得るためのシステム)になることが多いでしょう。これは、守りのITから攻めのITへの転換でもあります。多くの場合、守りのITは他社と同じシステムを導入していれば良かったのですが、攻めのITはそうではありません。システムはパッケージを買ってきて導入するものではなく、新たなビジネス、新たなサービスとして自ら作り上げるものになります。

そうであれば、ITコーディネータは「経営とITの橋渡し役」という存在意義を思い起こして、お客様価値(支援企業のさらに先にいるお客様にとっての価値)をしっかり意識でき、かつその実現をコーディネートできる存在になる必要があります。

私たちはまず、AIとIoTを実感を持って語れる人を増やしたいと思っています。AIとIoTが可能とする未来に夢を持ちながらも、過度に夢物語に走らず、地に足の付いた議論ができる人でないといけません。ただ、バズワードにはやし立てられているようでは意味がありません。もちろん、あぁまたバズワードを持ち出すバカどもが増えた・・・と思われてもいけません。そのためには、まず、今できることと、できないことを、きちんと理解することが必要なのです。

その上で、きちんと形にする、成果を出すことが必要でしょう。良きアマチュアリズムを持って、私たちが自ら何か作るという方向性もあると思います。また、ITコーディネータという支援者という立場から考えれば、新たなビジネス、新たなサービスを考え出すための思考の補助線となるツールを作り出す必要があるのではないでしょうか。まずは事例や他にある同様の取り組みの情報収集から始まるのだろうと思いますが、各組織などとの連携も考慮しつつ、進めていきたいところです。

そんなわけで、まだできあがったばかりのプロジェクトで、何をどう進めていくのか、見えている範囲はまだ少しなのですが、第4次産業革命の恩恵を遍く広げるという意思を持って、取り組んでいきたいと思います。

このプロジェクトにはFacebookの公開ページがあります。
https://www.facebook.com/groups/745140965655267/

この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。2018年、株式会社ビビンコを北九州市に創業。IoTソリューションの開発・導入や、画像認識モデルを活用したアプリの開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。