米国東部時間の6月24日にWindows 11が発表されました。
MacがmacOS Xの時代を2001年から20年ほど続けた(2020年6月のmacOS BigSurから11)のを見習ってか、Windowsも2015年からずっとWindows 10でした。新機能は年に2回の大型リリースで追加され、それまでのように2年に1回くらいのペースでWindowsのバージョンが変わるということはなくなりました。Microsoftは「Windows 10は最後のWindowsである」とも言っていたわけです。それが、急遽、Windows 11の発表となったわけですね。奇しくもmacOSとバージョンの数字が揃うことになります。
Windows 11の概要を見てみると、10から11に上がる程度の機能追加は行われるように見えます。UIが一新されて、Windows95以来の左端のスタートメニューをはじめとするアイコンは中央揃えになるようです(もっとも、設定で左揃えにもできるようです)。デモムービーを見ると、タッチパネルとの相性が向上し、さらに便利になるのではないかとも期待できます。
WindowsのMacとの大きな違いはタッチパネルの有無にあると思います。AppleはMacとiPadは別のものと頑なに主張しています。M1 Macが登場して一部のiOS向けのアプリがMac上でも動くようになりましたが、基本的にタッチパネルが前提のiOSアプリはMacでは使いにくいようです。Microsoftの同様のチャレンジはWindows 8から始まっており、10で少し後退したのですが、11ではどうか・・・。
MicrosoftはWindowsにおけるスマホ同期アプリの開発をしばらく続けており、私も愛用しているのですが利便性はどんどん向上しています。スマホに届いた通知は私のLet’s noteで受信することができます。LINEの返事もスマホ同期アプリからできます。最近、セキュリティソリューションとして多用されているSMSでのワンタイムパスワードもLet’s noteで受信できます。電話もWindowsでかけられるようになっています。一部のサムスン製スマホを使っていればアプリの操作もできるとのことです。
こうしたPCとスマホの連携はAppleに一日の長があります。MacとiPhoneを同じメーカーが作って出しているので当然のことですが、相性は抜群です。それと比べると、Windows/Android陣営は難しい戦いになります。実際、私はPanasonicの作ったパソコン(Let’s note)とSONYの作ったスマホ(Xperia 5 II)を、Microsoftの作ったOSとアプリ(Windows 10/スマホ同期)で連携させているわけです。こうしたPCとスマホの組み合わせは無限にあるにも関わらず連携させなければならないわけですが、ここ最近のスマホ同期はきちんと動いているわけです。(私などはLTEが搭載されていて小さなパソコンを使いたいのでLet’s noteを愛用するわけで、それにつられてスマホがiPhoneからXperiaに変わりました。おかげで、Let’s noteさえあればPC仕事とタブレットを活用したいシーンの両方をこなすことができますし、スマホに届く通知、SMS、電話のすべてをLet’s noteで受けることができます。)
こうしたWindowsとAndroidの連携の更なる進化といえるのか、Windows 11ではAndroidアプリが動くのだそうです。これは間違いなくWindows 11のトピックであり、お陰で私のLet’s noteは更に活躍の場が広がりそうです。Windows PCの多くが搭載しているタッチパネルも、Androidアプリを動かすことでその真価が発揮できるでしょう。
現在のWindows 10及びWindows 11でスマホとの親和性を高めようとしているのは、Appleの後追いというように見えることもあると思いますが、その方向性は大きく異なります。Appleはあくまでデバイス連携であり、MacとiPadとiPhoneの3台を持って、併用してはじめて意味があります。一方、MicrosoftはPCがあればタブレットはいらない。さらに、PCがあればスマホはカバンの中に入れていても良いという方向性です。Windows 8の頃から思い描いていた世界が、少し形は違いますが、Androidの力を借りてついに実現することになるのかどうか、Windows 11のリリースが楽しみです。