ある程度大規模なシステム構築案件では、何らかのジョブ(バッチと言ったりもします)を日次や月次、あるいはファイルが着信したら、といったタイミングで実行する要件が出てくることは多いのではないかと思います。
その際、お金のある案件なら日立のJP1とか、NRIの千手といったジョブ管理システムを買って導入することになります。お金がなければ、UNIX系ならcronやat、WindowsならタスクスケジューラといったOS標準のツールで何とかことを済ますということが多いでしょう。
でも、よく考えると、他のジャンルならオープンソースで何かあって、デファクトスタンダードになっていることは多いものです。WebサーバのApacheは言うに及ばず、RDBならMySQLでしょうし、ネットワーク監視にもNagiosやZabbixがあります。
では、ジョブ管理システムには何かないのでしょうか?例えばHinemosなら日本製ですし良さそうなのですが、ジョブ管理システムというには少し機能が多すぎるように思います。Quartzというのもありますが、これはJavaを実行するには良いもののシェルスクリプトやPerlで組まれたジョブにも適しているのかというと疑問符がつきます。
実は、私がある案件でまさにそういう状態に直面して、いろいろ探してみたのですが、どうやらこれは!と見つけたものがあります。ドイツのSOS社が開発し、GNUと商用(サポート付き)のデュアルライセンスで提供している、その名もJobSchedulerというのがそれです。
日本語での資料が皆無に近く、英語のドキュメントでどうにか導入しようとしているのが現状なのですが、ジョブ管理システムとして必要な機能が揃っており、既存システムに組み込むためのAPIもあるので、なかなか使えるのではないかと思っています。
SOS社の本拠である欧州や米国では大手企業や政府関連での採用事例もあるようです。もしかしたら日本でも普及するのではないかという期待も、私は持っています。
このJobSchedulerについては、先月あたりからこのブログで取り上げており、その際にSOS社の担当者と知己を得るというつながりも生まれました。そういうこともあり、Artisan Edgeとしても本腰を入れてみようと思っているのです。(何より実際に案件が動いているので、どのみちやるしかないのですが。)
ということで、このブログとArtisan Edgeサイトの技術情報ページで総力を挙げて特集していきたいと思います。
ご期待ください!