2006年4月28日。いろいろとある日だった。
忘れられない1日となるだろう。
「私の退路を断ちませんか?」
「3年で社内で胸を張れるアーキテクト、5年で外でも胸を張れるアーキテクト、10年でCTO」
最近、よく言っている言葉だ。自分の、この会社での人生を張った、殺し文句と言っても良い。
それを、この日に、大きな影響を与えるであろう上司2人に打ち明けた。
そのうち1人は、本当にたまたま話をする機会が出来たのだ。帰り道にエレベータが一緒になる。運命的である。
これは、私の今後を大きく決める、重要な決断だ。
その方向性にたどりつくまで、単なる自分の向きというだけでなく、社会動向、会社のあり方、会社の中での自分の存在意義、実績、上司といった、様々な要素が絡み合って、同じ方向を向くようなタイミングが訪れるまで、6年という月日が必要であったということなのだ。
その長い日々の大半を、私の意識の上で共棲していた、モーニング娘。5期メンバーから、小川麻琴、紺野あさ美の卒業が発表された。
彼女たちも、長い日々の中で成長し、次へのチャレンジを選び取った。
「勉強」というチャレンジであった。
私が選んだ(選ぼうとしている)、アーキテクトという道は、ひたすら勉強が必要だ。
奇しくも彼女たちと同じような期間をかけ、同じタイミングで、同じような次へのチャレンジを選び出したのである。
私の勝手な思い込みだとしても、不思議なシンクロ感を感じざるを得ない。
これも、実に運命的なことだとしか、言うことがないほどだ。