最近、iPad、Android(タブレット)、Windows8(タブレット)といったスマートデバイスの法人導入を検討するという仕事をやっているのですが、MacFan 2013年3月号で「iPad法人導入のトリセツ2013年版」というドンピシャの企画がありました。
いつにも増してじっくり読んだので、AndroidやWindows8といったiPad以外のプラットフォームについての検討を交えつつ、ポイントをかいつまんでみようと思います。
iPadの導入意向は84%
2012年3月に米チェンジウェイブ・リサーチが1604社を対象に調べたところによると、iPadを購入すると答えた回答者の割合は84%と圧倒的で、2011年の77%より7%増加しているそうです。
米国ではiOSよりAndroidの方が広がっているという話を聞きますが、タブレット、法人用途となると、iOSの方が強いようです。
iPadの優位性
iPadがAndroidやWindows8に勝る部分として、以下の7点を挙げています。
- シンプルな操作性
- バッテリ駆動時間
- 万全のセキュリティ
- OSの機器サポート
- 社内向けアプリ開発
- 企業向けの運用環境
- 対応ソリューションの豊富さ
少しコメントを入れます。
社内向けアプリ開発という観点では、Javaで開発できるAndroid、.netで開発できるWindows8の方が開発そのものでは分があるように思います。ただ、当ブログでも連載で取り上げているようにHTML5でアプリ開発が出来る環境が整いつつあるので、そうなるとMacFanが書いているように規格や仕様が統一されているiOSデバイスのメリットが大きくなってきます。
企業向けの運用環境については、キッティングやMDM(Mobile Device Management)がポイントになります。iOSでは「iPhone構成ユーティリティ」や「アップルコンフィギュレータ」が無償で提供されているため、それである程度は運用できます。Windows8は基本的にActiveDirectoryでの運用になるので、既にActiveDirectoryが構築されている企業であれば、導入は容易かもしれません。
一方、Androidはそのようなツールがないので、サードパーティのMDMサービスに頼ることになります。
iPad導入後の活用フェイズ
3つの活用フェイズに分けて説明しています。
フェイズ1:個人としての活用
- ビジネス文書の作成
- メールチェック
- App Storeのアプリの利用
- カタログ作成
- 画像/動画の参照
- カレンダー&連絡先の参照
フェイズ2:組織としての活用
- 社内での情報共有(グループウェア)
- クラウドソリューション導入(Google AppsやSales Cloudなど)
- 営業支援(プレゼン/カタログ/ファイル共有)
- CRM
- 販売管理
フェイズ3:業務特化した活用
New office / Phillie Casablanca
- 業務システム連携
- 社内SNS(SalesForceのChatter、Yammerなど)
- 専用アプリ開発
- BYOD
活用方法については、当ブログでもスマートデバイスを使ったソリューションについて書いていますので、参照ください。
ということで、MacFanのこの企画は優れものです。ここに書いた以外のこともいろいろ取り上げられていますので、ぜひ書店で手にとっていただければと思います。