全活動1996-2000 序文

やはり、いかにもホームページである。既にまとめにかかっているのが我ながら凄い!(このエントリーは、2000年9月24日に書いた文章を、2016年7月に復刻したものです。)
やはり、いかにもホームページである。既にまとめにかかっているのが我ながら凄い!(このエントリーは、2000年9月24日に書いた文章を、2016年7月に復刻したものです。)

私が、この壮大なプロジェクトを思い立ったのは、2000年の遅い夏休み、10日間の中の中盤に差し掛かってからであった。私は過去に作った多くのファイルをZipディスクに保存しているが、この春に地元・北九州から東京に来る際には1枚もそのZipディスクを持ってこなかった。ただ、唯一、持ってきたノートパソコンのハードディスクに特に貴重と思われた分だけを入れておいた。私はその貴重な過去のデータを、新たに東京で購入したZipディスクに保存しなおした。
私の遅い夏休みの中盤、そのZipディスクの中身を久しぶりにのぞいて見たところ、わんさわんさと懐かしいホームページ群が出てきた。私は少し興奮しながら、その1ページ、1ページを見ていくうちに、この夏休みの間にこの懐かしいページ達を、そして思い出をまとめてみようと思い立ったのだ。
このページ達は、私の1996年からの5年間にやってきたことのすべてとは言わないまでも、大きな部分を占めていたことに違いない。それをまとめ、あの頃を思い出し、少々の感傷に浸り、あの頃のだらだらしながらも、それなりに熱いという気持ちを取り戻すことは有意義だと考えた。
私は夏休みの残りを、その作業に費やした。この作業は、数ページの新たなページ作成と、大幅なリメイクを必要としたが、なんとか形にすることができた。私がこの文章を書くまでに扱ったページは313に及ぶ。実は、まだまだ扱っていないファイルが残っているし、紛失してしまったファイルもあるにはあるが、この313ページには私の5年間の作業のほとんどの部分が含まれている。

ここで、特に印象的な部分、まぁ「みどころ」と言える部分を挙げてみる。
まず必見なのは「自己表現とホームページについて」だ。これは本当にちっぽけな1ページに過ぎないが、私の本当に感じている事が込められた文章だと思う。久しぶりに読み返してみて、そうだよなぁ…と感動とはいわないまでも大きく頷いた。
それから「libecor」も見て欲しい。内容的には大した事はないが、デザイン的には非常に心を砕いた作品だと言える。
あとは「復刻!V-Station」を忘れるわけにはいかない。これは1996年8月から1999年4月まで、多少は更新を休んでいた期間はあったものの、とても充実したバレーボール・データベースとも言えるページだ。配信した368本(数本の重複がある)のバレーボール関連ニュースを完全に収録した。それだけで、十分見ごたえがあるに違いない。
この頃、日本のバレーボールはというと、男女ともに新旧交代の時期であり、特に交代が激しかった女子は大林、山内、佐伯など全日本クラスの選手が何人も引退し、新たに加わった大懸や竹下などの活躍が新鮮に伝えられている点で注目だ。ちょうど今、行われているシドニー五輪で活躍しているビーチバレーの高橋・佐伯ペアの誕生を伝えた記事が、至って淡々と伝えられているのも、今となっては面白い。男子を見ると、今や押しも押されぬ全日本のエースである加藤が、負傷の選手に代わって全日本に追加された記事というのもある。
さらに、V-Stationの全盛期はVリーグや実業団のチームが次々と廃部や休部に追い込まれた時期でもあった。最近でも女子のユニチカが廃部して、選手らが全員東レに移るということもあったが、この頃は、ざっと挙げるだけでも男子の日新製鋼、住友金属、女子のダイエー(その後、オレンジアタッカーズとして存続)、小田急など、いずれもVリーグに参加したチームばかりだ。V-Stationでは特にダイエーについて特集を組んで継続的に伝えた。また、Vリーグのプロ化が断念されたのも当時。
その他にも、注目すべきページはたくさんあるが、あとはあなた自身で「面白いところ」を見つけていって欲しい。

この「全活動1996-2000」というプロジェクトは、私とは何であるかを知ってもらうための(また、私自身が認識するための)、格好の資料となるに違いない。いわば履歴書のようなものだ。なにより、作品そのものが待ち構えているのだから。
読者であるあなたが、このページ達を見て面白いと感じていただけるのならば、まったく作者冥利に尽きる。

2000年9月24日 井上研一

この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。画像認識モデルを活用したアプリや、生成AIを業務に組み込むためのサービス「Gen2Go」の開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。