約13時間の鉄道旅行を160円でする方法

くだらないことを考えてみた。
もちろん、ホワイトである。ブラックに限りなく近いグレーとかではなく、正真正銘、正々堂々ホワイトである。

その仕掛けは、鉄道に少しでも詳しい人なら、ご存知であろう「大都市近郊区間内のみをご利用になる場合の特例」というやつだ。
詳細は、http://www.jreast.co.jp/kippu/1103.html#05を見てもらうとして、とにかく、意外と広大なこのエリアは、どのような経路であっても、最も安い運賃が適用される。ただし、途中下車が出来ない。ここが玉に瑕である。
トイレは改札の中だから良いとして、食事は駅そばあたりで済ますしかない。あぁ、駅弁でも良いから、全然問題ないかもしれない?

その旅程は、こんな感じだ。(2006年5月のJR時刻表による)

八王子 9:26発
  ↓ (八高線)
高麗川 10:12着 10:22発
  ↓ (八高線・高崎線)
高崎 11:52着 12:00発
  ↓ (両毛線)
小山 13:48着 14:08発
  ↓ (水戸線)
友部 15:10着 15:53発
  ↓ (常磐線)
我孫子 17:19着 17:45発
  ↓ (成田線)
成田 18:26着 18:44発
  ↓ (成田線・総武本線・東海道本線)
大船 20:48着 21:05発
  ↓ (東海道本線)
茅ヶ崎 21:17着 21:23発
  ↓ (相模線)
橋本 22:13着

八王子→橋本(この区間選択は、京王線沿線に住む私の都合)の片道は160円が最安区間での運賃であるから、これだけ乗っても、それが採用される。
クライマックスは2時間以上乗車する、成田→大船間だが、ここは追加料金を払ってグリーン車に乗りたいところだ。

これを実行するかどうかは、鉄道が好きか嫌いか次第である。

ちなみに、これだけやるとさすがに酔狂が過ぎるというなら、高麗川→大宮→南浦和→新松戸→我孫子という、両毛線くんだりまで行かずにショートカットする方法がある。
いずれにせよ、広大な東京近郊区間の路線図を眺めて、一筆書きが出来る旅程を見つけ出せば良いのだ。

もうちょっと意味のあることをしようと考えてみると、大宮を経路に入れておくことは重要だ。
なぜなら、大宮には駅ナカ「ecute大宮」があるから。ここを、ちょうどお昼頃に入れておけば、あたかも改札外に出たようなランチや街歩き気分が楽しめるだろう。
とにかく、このネタは改札の外に出られない(=途中下車できない)というのが、最大のポイントなのだ。(あと、区間の重複が出来ないのもルール。)
ちなみに、ecuteは品川にもある。今年度中には立川にも出来るとのことだ。

この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。2018年、株式会社ビビンコを北九州市に創業。IoTソリューションの開発・導入や、画像認識モデルを活用したアプリの開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。