digitalmorning.jp誕生記念 ロングインタビュー(2manji風)

この度は、digitalmorning.jpのオープン、おめでとうございます。
ありがとうございます。
では、digitalmorning.jpのコンセプトと、今なぜdigitalmorning.netではなくdigitalmorning.jpだったのか、を教えていただけますか?
そうだね、まずコンセプトは「digitalmorning.net的なジャンルを、inoccu’s blog的なスタンスでやっていく」ということなんだ。先月始めたinoccu’s blogからは、色々得るものがあった。その中には、なかなかアクセスが集まらないなぁなんてこともあったんだけど。(笑)でも、第一はひとつのネタについて時間をかけて書くということだよ。digitalmorning.netでは中には時間をかけて書いた記事もあるけど、思いつきを数分で書くということも多かったんだ。inoccu’s blogは、それをやらないって決めた。だから、「This is a blog. (no diary)」なんだね。それから、inoccu’s blogは宣言はしていなかったけどハロプロのことを書かないという、自分の中での暗黙のルールがあった。でも、つい書いちゃったんだよね。(笑)まぁ、それはそれとして、inoccu’s blog風の書き方ではあったけど。

それは、inoccu’s blogとしては大きかった?
うん、あ、書いちゃった…ってのはあったね。inoccu’s blogは、それなりの分量のものを毎日書こうとしていたので、ネタ切れもあるわけ。で、ちょうど仕事が忙しくて家に帰ると日付が変わっているのが普通だったから、その状態でそういう分量を書くのは辛い。その果てに、つい書いちゃった。で、そういうことも書くんだったら、digitalmorning.netに戻るかってことにもなるんだけど。で、前の質問の回答に戻るんだけど、digitalmorning.netは何というか行き詰まり感があったんだよね。その行き詰まりが何故なのかは、はっきり答えられないんだけど、ひとつはシステム的なこともある。凄く技巧的な話をしてしまうと、3カラムだとひとつの記事の長さに限界があるような気がするとか…。 inoccu’s blogは2カラムだけど、その心地よさを知ってしまったんだね。それなら、digitalmorning.netをそのまま2カラムにすれば良いんだけど、そういうわけでもないんだ。きっと、何か本質的というか、本能的にdigitalmorning.netじゃ駄目だと思ったんだろう。
今年は、digitalmorning.netのリニューアルが激しかったですよね。
そう。はてな行ったり、XOOPSになったり、ちょっとWordPress試したり、結局Nucleusに戻るんだけど。何か変えなきゃって思いが、digitalmorning.netについてはとても大きかったんだと思う。でも、どう変えたらいいか分からない。で、はてなに行ったりもしたんだけど、それがある程度順調に進み始めると、ふと、後ろを振り返るわけ。そしたら、digitalmorningが2,000いくらっていう膨大な記事を抱えて立ち尽くしている。(笑)inoccu’s blogを始めてから、きちんとアクセス数の把握を始めたんだ。inoccu’s blogとdigitalmorning.netの両方を。そしたら、かなりの熱を入れて書いているinoccu’s blogが1日せいぜい30~40しかないってのに、ぜんぜん書いてないdigitalmorning.netが涼しい顔してその10倍くらいのアクセスを稼いでいる。それは積み重ねの差だよね。まぁ、1日に300~400で、月に1万くらいだから、誇って言うような数字でもないんだけど、それでも、書いている方からすればモチベーションが違うんだよ。
それでも、digitalmorning.netじゃ駄目?
う~ん、おそらく何かを断ち切らないと駄目なんだと思う。でも、今までに書き連ねてきた文章とお別れするのも辛い。だから、それ以外のところで断ち切るというと、ひとつはシステム。digitalmorning.jpではWordPressを採用したんだけど、今のところは上手く行ってる。NucleusからWordPressに変えようってのは、既に試してみたことではあったんだけど…そう、XOOPSも含めてね…で、今回上手く行きそうっていうのは、おそらくそこにinoccu’s blogでBloggerを挟んだからだと思う。さっき言った3カラムと2カラムっていうのもあるし、まったく別のものを挟んだことで、色々とやめちゃえって思えるようになった。何をやめるかというと、これは初めて言うんだけど、ハロプロ系でやってた色々なコンテンツ、あれはやめようと思っている。リリースデータベースとか、メンバープロフィールとか。まぁ、最近は更新してなかったんだけど、あれはきっぱりやめる。リリースデータベースやってたからハロプロの最新リリース情報をきっちり把握できていたとか、そういう面もあるんだけど、別にうちでやらなくてもいいしね。
やめるんですか、あれ。 (笑)
いや、テクノロジー的にAmazonとかから情報を引っかき集めて全自動でポンとかっていうスクリプトを書くというのなら、それはそれで面白いかもしれないけどね、リリースデータベースは手動だったから。ただ、あれがある限り、digitalmorningはどこにも行けないような気がしたんだ。あれがある限り、ハロプロブログなんだよdigitalmorningは。
リリースデータベースに限らず、digitalmorningはハロプロブログなのでは?
あはは。まぁ、そうなんだけど。でも、ブログってのは純粋には書いている記事の内容で色が決まっていくじゃない。で、自分くらいブログに依存していると、自分の時間の使い方がイコールでブログの色、つまり記事のジャンルの割合になっていくわけ。そう考えると、今までの自分のハロプロへの熱の入れ方は凄かったんだね。(笑)でも、今までのdigitalmorning.netだってそこからの脱却は何度か試みたわけだよ。Nucleusはマルチブログ対応だからハロプロとデジタルとその他で3つのブログに分けて、ハロプロを2番目にするとか。で、その他が1番目で。(笑)その他が1番目って時点で専門性も何もないんだけど。 いずれにせよ、リリースデータベースみたいなコンテンツをずっと握っていると、それをどこか置く場所を作らないといけないよね。だから、ハロプロだけの場所ってのはどうしても必要になるわけ。あぁいうスタティックなコンテンツはブログの記事と違って、時間の流れでどうこうなるものではなくて、常に一定の場所を占め続けるんだよ。
では、今後のハロプロとの付き合い方はどうされるんでしょうか。
digitalmorning.jpにもハロプロの記事は書いていくよ。なにしろ、digitalmorning.jpの最初の記事が、ハロプロ楽曲大賞への応募コメントなくらいだから。でも、one of themにはなるかもしれない。 さっき、ブログの記事の割合が時間の使い方の割合って話をしたけど、実際、自分の中でハロプロの割合は相対的に減っている。世の中一般から比べると絶対値としてはまだ濃いと思うんだけど、自分の中で、そう2~3年前と比べると、明らかに薄くなっている。年齢的なこともあるんだろうけど、モーニング娘。でワイワイやるよりは松浦亜弥の歌をしっとり聴きたいというか。結局、ハロプロの枠から出ていないんだけど。しかも、℃-uteは別扱いなんだけども。(爆笑)
※インタビュアー注:このインタビューが行われているとき会場のBGMはやはりハロプロサウンドであった。
digitalmorning.jpはハロプロを含め、色々なジャンルの記事が書かれることになりそうですが、ブログの専門性の面で問題があるのではないでしょうか?
たしかに、SEOの面でブログの記事のジャンルは特定した方が良いと言われているね。それは読者との間でコミュニティを築いていくためにも。inoccu’s blogはそれを目指したんだ。だから、ハロプロは扱わないという暗黙ルールが出来た。「フューチャリスト宣言」で茂木健一郎が言っていたんだけど、これからは組織に所属する時代じゃなくて連携する時代だって。その上で名刺代わりのブログというものの存在意義は非常に大きい。ネット上でのプレゼンスを高めることが、リアルの世界にも間違いなく影響を及ぼす。特に、所属ではなく連携を志すような独立心のある人はね。梅田望夫はそういうことをいつも言ってる。世に言う梅田信者である自分などは(笑)、それをわりと真面目に信じている。じゃあ、そういう意味で自分のブログを考え直してみると、digitalmorning.netの蓄積は見逃せない。「あなたのブログを見せてください」といわれて、始めて1ヶ月のinoccu’s blogと、4年くらい書いてるdigitalmorning.netのどちらを見せるか。そりゃ、digitalmorning.netの方が良いと思う。それに、inoccu’s blogの目指した専門性というのは、ある意味で自分自身の一部の切り捨てなんだ。自分の中の一部を否定していることになるんだよ。梅田望夫風に言えば、これからの時代をサバイブしていかないといけないときに、自分の一部を切り捨てるような余裕はないよね。使えるものは何でも使う。全人的に勝負していく時代じゃないかと思うんだ。だったら、玉石混交でもdigitalmorning.netの方が良い。石もふとした拍子に玉になるかもしれない。そういう時代じゃないかな。だから、digitalmorning.netの雑多感を、inoccu’s blogなスタンスでやっていく。それが、新しいdigitalmorning.jpなんだよ。
ありがとうございました。
新しいdigitalmorning.jpをよろしくお願いします。ひとつ、最後に言いたいんだけど、いいかな。OK?うん。
読者の皆様にお願いがあります。「digitalmorning.jpをよろしくお願いします」ってのももちろんですが、ぜひ、お使いのRSSリーダーに登録してください。インタビューでも答えたようにdigitalmorning.jpは特定のジャンルに縛られずに色々な記事が書かれていくことと思います。読者の皆様には当然趣味趣向がおありでしょうから、どうでもいいと思う記事もあるでしょう。そういう記事はRSSリーダーでザクザク無視していってください。しかし、そうした中にも、気になる記事が目に付くことがあると思うのです。そこは是非読んでいただいて、ブックマークに入れるなり、コメントを付けるなり、トラックバックするなりしていただければ、これ以上の幸いはございません。

この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。2018年、株式会社ビビンコを北九州市に創業。IoTソリューションの開発・導入や、画像認識モデルを活用したアプリの開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。