アドエスとGoogleモバイルのいい関係


というのは、使っているケータイがSoftbankの912SHで、そこからGoogleモバイルを使うと、不満がたまりがちだったからなのだ。
912SHでGoogleモバイルを使う場合の不満というのは、いくつかのサービスではログインが上手く行かないという根本的な不満だ。具体的には、Googleモバイルのリニューアルされたトップページや、Gmailはちゃんと使えるのだが、それ以外(GoogleリーダーとかGoogleカレンダーなど)がダメなのだ。

使えるサービスと使えないサービスがあるという時点で、Googleの各サービス間の連携はあまりよろしくないのでは?と勘繰ってしまう。はたまた、Softbankは「Yahoo!ケータイ」だし、その辺の意地の張り合いがあるのか…。(まぁ、ないだろうけど。)
そこで、アドエスのOperaのUAを「モバイルとして認識させる」にして、Googleモバイルにアクセスしてみる。すると、今まで試したところ、すべてのモバイル向けサービスがきちんと使えた。

Googleモバイルのトップページ、Gmail

この2つは、912SHでもちゃんと使えていたのだが、アドエスのOperaでもきちんと、モバイル版として使える。Operaはフルブラウザなので、モバイル版ではなくPC版として使うこともある程度は出来るかもしれないが、通信速度やブラウザのレンダリング速度のことを考えると、モバイル版の方が快適に使える。

Googleリーダー

ちゃんと使えた。既読・未読の管理も出来るし、スターも付けられる。
ちょうど「#」がその画面に表示されているアイテム(10件)を既読に変える機能を持っている。既読に変わると、そのアイテムは画面から消え、次の未読アイテムが表示されるので、ページめくり気分で使うとちょうど良い。
スターを付けるには、個別アイテムのページに遷移しなければならない。PC版ではアイテムのタイトルだけを見て、ザクザクとスターを付けている(「あとで読む」気分なのだ)のだが、モバイル版ではそれは出来ない。モバイルの操作性の制限から考えても、やむを得ないところだろう。

Googleリーダーから、そのアイテムの元のページに遷移することが出来る。その際、自動的にGoogleのゲートウェイを経由して、モバイルに最適化された画面表示になる。

このモバイル向けの変換機能は、例えばはてなRSSリーダーにも付いている。はてなでは、例えばasahi.com等の新聞社系サイトは変換が出来ないという制約がある。しかし、Googleはあっさりと変換してくれた。
ここら辺は、Googleの良い意味でのお行儀の悪さというか、そういうものが感じられた。私自身としても、ネットで公開しているものである以上は、変換したって問題ないはずだと思っている。

Picasa Web

これもきちんとモバイル版が使えた。画像を単独で表示した状態で、その画像をタップすると、次の画像が表示される。単純なことだが、操作性が良いと感じた。

Google Docs

ちゃんとモバイル版が表示された。 ただ、私がPC版で作っていたスプレッドシートのドキュメントは、きちんと表示できなかった。ドキュメントの問題だろうか…。

Googleマップ

これも使えるようだが、アドエスにはWindows Mobile用のアプリケーションが提供されているので、それを使ったほうが良いのではないだろうか。
(しかし、自宅付近の駅名と「レストラン」で検索してみたが、うまく検索結果の画面に遷移しなかった…。使えないのか?)

Googleカレンダー

残念ながら、Googleカレンダーはメニューに見つからなかった。Google Calendar Mobile Gatewayはちゃんと使えたので、それで良い。
とりあえず、今まで試したのはこんなところだ。
最後に一つ注意点。上記のサービスの一部は、google.co.jpのモバイル版プロダクツには含まれていない。google.com(http://www.google.com/m/products)を使うようにすれば良い。

ちなみに、digitalmorning.jpのモバイル版もちゃんと使えますので、よろしく。

この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。画像認識モデルを活用したアプリや、生成AIを業務に組み込むためのサービス「Gen2Go」の開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。