Relatus宣言!

新しいブログ「Relatus」を始めます。

まずRelatusという言葉の説明をします。relatusは、もともとラテン語で「関連づける」、「述べる」といった意味を持つreferoの過去分詞で、古くフランス語のrelaterを経て、英語のrelateの語源となった言葉です。このブログではRelationship in us(私たちの関係)という意味を併せ持たせています。ラテン語での発音とは異なるのですが、英語風に「リレイタス」と読むことにします。

なぜ、関連、関係という意味を持つ言葉をタイトルにしたブログを始めようと思ったのでしょうか。それは、今後の私たちの生活において他者との関係というものが非常に重要になってくるからです。

他者――人や社会における関係は、今までだって十分に重要なものでした。しかし、いま劇的な変化が起きています。数年前のWeb2.0ブームにおいてネット上にソーシャルという概念が持ち込まれ、ネットは単なる情報伝達の場から人とつながる場に変化しました。世界を股にかけるというネットの特性により、関係を持つ可能性のある対象は大きく広がりました。今はまだネットとリアルが分断されている状態です。数年後にはネットとリアルは融合し、ネットならではの関係のあり方はリアルにも持ち込まれることになります。今まで以上に関係というものが重要になっていくはずです。

ビジネスの世界では、10年ほど前から注目されているCRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)という概念があります。一人一人の顧客との関係を大切にすることで顧客ごとの生涯価値を向上させ、利益を上げようというものです。マーケティングの新しい潮流ですが、会社経営のあり方そのものを変える可能性があると言われています。ここでも関係の重要性は増しているのです。また、CRMはビジネスの世界だけでなくネットで人や社会における関係を増やそうとしているすべての個人や団体にも活用出来る可能性があります。これについては、今後のブログで触れていくことにしましょう。

Relatusは「IT社会のカンケイをHackする!」を合言葉に、ITが支援するカンケイと、IT(主にネット)を舞台にしたカンケイについて書いていきます。人や社会における関係の構築や維持に関して、ITは支援する側面と舞台となる側面があるのです。Relatusはその両方を取り上げます。

それでは早速始めましょう。Relatusをご愛顧いただきますよう、よろしくお願いします。

この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。画像認識モデルを活用したアプリや、生成AIを業務に組み込むためのサービス「Gen2Go」の開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。