さくらのVPS(1Gプラン)でGNOMEをVNCする(Scientific Linux 6.2)

さくらのVPSの1Gプランを契約しました。

仕事用はCentOS 6.2を入れたのですが、今回はSceientific Linux 6.2。少し目先を変えました。とはいえ、どちらもRHELクローンなので、操作感は何も変わりませんが。さっさと「さくらのVPSを契約して最初にやること(2012年11月版・CentOS6.2 x86_64)」を参考にLAMP環境を設定して、次にVNCでGNOMEをいじる環境を作りました。

GNOME Desktop

Sceientific Linux 6.2でのGNOMEのデスクトップ画面。標準の壁紙がいかにもSceientificですね。

GNOMEとVNC

yumのグループインストールを使って関連するモジュールをざくっと入れるのが得策ですが、この3つのグループを入れるのがスマート。

yum groupinstall "X Window System" "Desktop" "Japanese Support"

VNCサーバは、こんな感じで。

yum install tigervnc-server

vncpasswd ←これはGNOMEにログインするアカウントで。
vncserver :0 ←後で自動起動の設定をしますが、とりあえずこれでVNCサーバを起動
vncserver -kill :0 ←これでVNCサーバを終了

これでGNOMEにVNCでつなぐことが出来ますが、パネルが出なかったりして、ちょっとエラーが出ます。

service messagebus start
chkconfig messagebus on

あと、この手のブログを検索するとだいたい、.vnc/xstartupの最後をgnome-session &に書き換えろという指示があるのですが(私の以前の記事もそうしています)、その必要はありませんでした。

VNCサーバの自動起動

/etc/sysconfig/vncservers

VNCSERVERS="0:ユーザ名"
VNCSERVERARGS[0]="-geometry 1366x768"

0番を指定するとTCPの5900番のポートを使います。1番だと5901番です。
該当するポートを開くように、iptablesの設定もしておきます。

あとは、chkconfigで自動起動の設定です。

chkconfig vncserver on

Google日本語変換(mozc)

IKOINOBA APT/YUM repositoryに入っているmozcのパッケージを使ってインストールします。

cd /etc/yum.repo.d/
wget http://download.opensuse.org/repositories/home:/sawaa/CentOS_CentOS-6/home:sawaa.repo

vi home:sawaa.repo
enable=0 ←enable=1になっているので、0にしておいた方が無難でしょう

yum --enablerepo=home_sawaa install ibus-mozc

インストール後、GNOMEデスクトップの画面右上にあるキーボードのアイコンからIBusの設定画面を開き、インプットメソッドタブの[インプットメソッドの選択]→[日本語]→[Mozc]を選択して追加します。
Macから使う場合はCtrl+SpaceがSpotlightに割り当てられているので、かなキーあたりに切り替えのキーボードショートカットを割り当てた方が良いでしょう。

Chrome

ChromeはふつうにGoogle Chromeのサイトから64bit版のrpmをダウンロードしてインストール可能です。

といったわけで、VPSでのGNOME環境。1Gプランでも全然平気ですね。(以前は512MBのプランでも出来ていたくらいだし・・・)

実は個人用のVPSを契約するために、いくつかのVPSを使ってみたのですが、結局手に馴染んださくらのVPSに戻ってきたのです。一周回って、さくらのVPS。別にさくらインターネットの回し者ではありませんが、似たようなVPSサービスは数あれど、使ってみるとやっぱり違うものですね・・・。

この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。画像認識モデルを活用したアプリや、生成AIを業務に組み込むためのサービス「Gen2Go」の開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。