フリーランスは長期の安定を図るべし 〜「第2回 ITフリーランスを考える座談会」に参加した

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ちょっと前(4/6)の話ですが、MCEA(首都圏コンピュータ技術者株式会社)主催の「ITフリーランスを語る座談会」に参加しました。

2部屋に分かれて、私の部屋の方の参加者が10人くらいだったので、両方合わせて20人と少しくらいですかね。既にフリーランスの方もいれば、フリーランスになることを考えている正社員の方もいました。また、クラウドソーシングサービスのLancersからもゲストがいらしていました。

私はITフリーランスになってまだ4ヶ月目のひよっ子です。いま、ITフリーランスとして長い経験をお持ちの方からは聞きたいことがあるし、ITフリーランスになることを考えている方に対しては最も身近な立場で何か言えるかもしれないし・・・ということで、期待して参加したのですが、自分のこれからの歩み方を考える上で、ヒントが得られたと思っています。

いくつか、自分の考察を交えつつ、書いてみたいと思います。

正社員だから安泰という時代は終わった

参加者の中に、勤めていた会社を早期退職してフリーランスの仕事を探しているという年輩の方がいらっしゃいました。この方がおっしゃっていたことが極めて現実を顕したものだったので、参加者一同謹聴せざるを得なかったのですが、「正社員だから安泰という時代は終わった」ということなのです。

それを受けて、だとしたら、早いうちから自分で稼ぐ方法を考え出しておくべきではないか、そのために早くからフリーランスになっておくことは意味があるのではないかという意見もありました。

ただ、一方で、ある程度の年齢になってもITフリーランスの仕事はあるのか?という不安要素もあります。MCEAでは60代でも客先に常駐しているという強者がいるという話もあり、結局のところ、年齢ではなく、何が出来る人なのか、顧客との信頼関係がどのように構築されているかによるのではないかという話でした。

フリーランスのなることのメリット

これは、先にも挙げたとおり、「自分で稼ぐ方法」を先手を打って考え始めることが出来る(というか、考えないと始まらない)ということに尽きると思います。

私がフリーランスになることを宣言したとき、その時の上司に言われたのは「今はエンジニアとしていちばん良い年齢だから儲かるだろうけど、その後が大変だよ」ということでした。
その時に私がした返答は「だから、それを考えて今から行動します」ということです。

重要な「備え」

フリーランスになってちゃんと仕事が入ってくれば、正社員時代よりも収入は上がります。これは、まず間違いありません。会社には社屋などの設備や、販管費というものがあるし、福利厚生にも費用が必要です。社会保険料も半分は会社持ちです。そういうものを差し引いてから給料を払います。フリーランスに支払われる代金(つまり売上)は、そういうものが一切差し引かれていない状態です。その辺は自分で考えて払うわけです。フリーランスは事業主ですから。

正社員と違って税金は源泉徴収されないので、あとで(所得税は翌年の確定申告で)支払うために、その分の資金を蓄えておかねばなりません。年金は厚生年金から国民年金に変わるので、厚生年金を満額支払っているよりは老後の年金の受給額が下がります。

また、フリーランスは仕事がなければ収入ゼロです。場合によっては何ヶ月も仕事がないということもあります。(その時は、じたばたせずに、自分のやりたいことをやったり、人脈を広げたりするという意見がありました。)

つまり、フリーランスになると正社員以上にお金のことをシビアに考えないといけなくなります。私も検討している小規模企業共済は、既にフリーランスの方は常識のように加入しているようでした。

中小機構:小規模企業共済: 小規模企業共済

いつかは会社にするべきか

参加者の中には、フリーランスから会社を立ち上げたという方もいました。今回の座談会以外でも、そういう話はよく聞きます。
実は私も少し考えています。周囲にも「会社作れ!」という人もいますし・・・。

税金対策としての法人成りもありますが、ちゃんと人を雇うなりしての法人化という意味では、「会社にする目的」がとても重要ではないかと思います。

実際に会社を立ち上げた方もおしゃっていましたが「自分がやりたいことがあるので会社にしたけど、会社にするかどうかはあまり関係ない」ということでした。

まとめ

ということで、このように振り返ってみると、フリーランスこそ「長期的に物事を考える」必要があるのではないかということです。
「安定」というと、フリーランスより正社員志向のように思いますが、「短期的な変動への対応を行いつつ長期の安定を目指す」というのがむしろフリーランスの真の姿で、正社員の場合は「短期の安定はある程度確信できるけど、長期的に大きな変動がないという保証はない」と言うことではないかと思うのです。

別に正社員をディスるつもりはないんですけどね。というか、「長期的にあり得る変動への対応も検討しつつ、正社員で短期の安定も得る」ということなら最強かもしれないし。 ただ、フリーランスの方が短期の変動が起きやすいだけ、変動への対応に慣れやすいというメリットはあるのではないかと思います。
「この契約が終わったらどうしよう?」とか、差し迫った問題がある分だけ、ちゃんと考えるようになるんですよね。

この記事を書いた人

井上 研一

経済産業省推進資格ITコーディネータ/ITエンジニア/ブロガー。
井上研一事務所代表、株式会社ビビンコ代表取締役、一般社団法人ITC-Pro東京理事。
北九州市出身、横浜市在住。 AIやIoTに強いITコーディネータとして活動中。著書に「初めてのWatson」、「ワトソンで体感する人工知能」など。セミナーや研修講師での登壇も多数。

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