20代の頃から考えてきたことの1つに「プロフェッショナルであること」というのがあります。仕事はプロフェッショナルとしてやりたい。それは、何かの分野を極めるという意味でのプロフェッショナルもありますし、仕事に取り組む姿勢としてのプロフェッショナルもあると思います。
40代になった今を考えてみると、20代の頃から思っていた姿になっているのか。たしかに、本を書かせてもらったり、人前で話をさせてもらったりしていますから、外見上はプロフェッショナルのように見えるかもしれません。たしかに、それでお金をもらっていたり、研修後のアンケートなどではそれなりの評価をいただいています。リピートオーダーもいただいています。それは本当にありがたいことであると同時に、私がそれなりの成果を残せた結果だと思います。
ただ、心根からプロフェッショナルとしての姿勢を貫けているかというと、心許ないと思っているのも事実です。それは、自分の分野が極められているのかという点でも、仕事に取り組む姿勢という点でも。
最近、20代~30代前半くらいの人たちに「井上さんの仕事のやり方に憧れる」ということを言ってもらうことがありました。自分で会社をやって、いくつかの仕事を並行で手掛け、時間をある程度自由に使えている…。そういうように見えているのだろうと思います。
それはたしかに間違ってはいないのだけど、その実態はなかなか楽じゃないよとも思ったりするんですけどね。ふつうにサラリーマンをやっている同世代が、ふつうに家族を持って、家を買ってという、人間としての成長をしている中で、こちらは結婚はできたけれど、頭の中も時間の使い方も仕事偏重。土日が休みみたいな感覚は一切無し。どちらが良いのかなという気もします。
それはさておき、その憧れや、評価を損なわないようなプロフェッショナルでいたい、いなければならないと思います。結局、仕事なんですが。