協働で地域に根ざす

月に1回のペースでオンラインメディア「週刊BCN+」に連載しています。
私はIoT・AIについてのITコーディネータとしての取り組みを中心に書いていて、今月で6回目の掲載になりました。

今回は、ITコーディネータとして地域に根ざすことの大切さを取り上げています。
地域活動などの草の根の活動が、いずれIoT・AIといったIT活用の裾野を広げることになるのではないかと。以前、経済産業省の事業で中小企業でのIoT導入事例調査に全国(といっても私は東京と西日本)を回ったことがあるのですが、そこでも地域の草の根から始まった活動をいくつか見ることができました。

記事の最後では、いま北九州で取り組んでいるIT教育事業「ゆめかなITプロジェクト」について少しだけ取り上げました。(「ゆめかなITプロジェクト」については、この連載で、回を改めてきちんと書くつもりです。)

このプロジェクトは、コンソーシアム型で、小倉北区の株式会社夢をかなえる研究所を中核として、弊社や、福岡市で活動しているベテランのネットワークエンジニアが協働して活動しています。こうした、小さな会社や大企業に勤めていても個人での活動を意識している人が地域で連携して、大きな(まだ大きな活動とはいえませんが・・・)ことをやっていくという仕事の進め方は、これからもっと広がっていく形ではないでしょうか。私自身も、このプロジェクトに限らず、どんどん取り組んでいきたいと思っています。

私自身のことを振り返ってみると、週刊BCN+の連載でも取り上げた、中野でのワーキンググループや、下町サミットのようなイベントの開催は、無償での協働でした。それからITコーディネータ団体の立ち上げにも参画したことがありますが、これはビジネス活動を指向した協働です。そして、「ゆめかなITプロジェクト」は、ビジネス活動と社会貢献を兼ね備えた社会起業家的な協働だと思っています。

結局、いろいろな形での協働での働き方を、7〜8年やってきていることになります。(一方で、普通の受発注関係に基づくお仕事もやっていますけどね。)
たぶん、そういうやり方に慣れたのでしょう。小さな会社を自分で持っていると、そういう考え方が自分の頭の中ではデフォルトになっているということかもしれません。
自分の会社をどんどん大きくするぞ!という指向だったら、また別だと思うのですが・・・。

社会として、そのような活動のやり方に制度がまだ追いついていないなぁと感じることもあります。
でも、そういう制度は徐々にしか変わっていかないでしょう。変えるためには、そうした協働をもっと普通のことにしていくしかないのだと思います。

話は戻って、連載はいちおう12回目までを計画しています。ということは、これで折り返しです。
もうそろそろ7回目の記事を書き上げないといけません。頑張ります。

この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。2018年、株式会社ビビンコを北九州市に創業。IoTソリューションの開発・導入や、画像認識モデルを活用したアプリの開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。