KCS北九州情報専門学校で高校生向けのハンズオンイベントを行いました

一昨日(7月23日)、私の母校の1つであるKCS北九州情報専門学校で、高校生向けのハンズオンイベントを行いました。

母校には昨年「初めてのWatson」を献本させていただき、帰郷してごあいさつに伺ったり、担任の先生と飲みに行ったりしたのですが、そうしたご縁もあって、今回のイベント(オープンキャンパス)にお声がけいただきました。ありがとうございます。

内容は以前から何度か行っているもので、WatsonのVisual Recognitionを使って顔認識させるアプリを、Monacaを使って開発します。いままでは社会人向けや、専門学校生向けで行ったことがありますが、今回は高校生向けということで手探りだった点は否めません・・・。

時間が短いこともあり、アプリの大枠はほぼできあがっていて、あとはWatsonとつなぐところだけを開発してもらいます。コピペ用のカンペもあるので、基本的には皆さんアプリが動くところまでは進むことができます。このハンズオンの目的はプログラミングの研修ではなく、Watsonはこんなに簡単に使えるということや、WatsonをはじめとするコグニティブAIでどういうことが出来るのかを体感してもらうことです。

その上で、コピペとはいえ自分がつくったアプリが、自分のスマホで動いた!という喜びもあるし、いま世の中を騒がせている「人工知能」に触れることが出来た(とまで感じてくれた高校生がどのくらいいるか分かりませんが・・・)という喜びも感じてもらえれば何よりなのです。

イベントの後半、アプリが動き始めた頃には歓声も上がっていたので、まずは成功といって良かったのではないかと思います。

イベントの前半は少しだけ、いわゆる「人工知能」の概説をさせていただきました。

質疑応答のコーナーでは「こういう人工知能は実際にどのように活用されているのか?」という、大人顔負けの質問がありました!

高校生のIT離れ?

イベントの前後で、先生方ともいろいろお話したのですが、高校生くらいの年代の若者がIT離れというか、「情報系」というと難しそうという印象があり、なかなか興味を持ってもらえないのだそうです。

スマホには慣れているけど、パソコンとなると・・・という10代〜20代前半の方はよく見かけますし、高校でも普通科だとパソコンを使うことがないのでは?ということだそうです。(やっても、せいぜいWord、Excelくらい?)

オープンキャンパスとしては、私の内容以外に、ゲーム系のエンジニアの方が行うものもあるそうです。ゲームであれば高校生にとっても身近なので、自分が知っているゲームソフトの開発の裏側などが聞ければ、自分もやってみたい・・・という興味につながると思います。

しかし、就職先としてはいわゆる業務システム系が多い。そうなると大学生くらいでも、どういう仕事なのか想像つかないのかもしれません。いわんや高校生をや。スマホアプリくらいだと、ゲーム以外でも使っているアプリがあるだろうし、多少はなじみ深い点もあるのかもしれませんが・・・。

今回のハンズオンで、少しは「自分がITを創ること」に興味を持ってもらえたのではないかと、期待しています。

KCS北九州情報専門学校の皆さん、参加された高校生の皆さん、ありがとうございました!

この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。画像認識モデルを活用したアプリや、生成AIを業務に組み込むためのサービス「Gen2Go」の開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。