私はITコーディネータという資格を2015年に取得して、それから自分が何の仕事をしているかを説明する際に肩書きとして「ITコーディネータ」を名乗ってきました。ただ、ITコーディネータとしての仕事を本当にしているか?というと、少し引っかかりを感じているのです。
そもそも、ITコーディネータの仕事とは何ぞや?ということがあります。ITコーディネータ協会の公式の説明はこのようなものです。
ITコーディネータは、真に経営に役立つIT利活用に向け、経営者の立場に立った助言・支援を行い、IT経営を実現する人材です。
ITコーディネータは基本的にコンサルタントの資格で、企業の経営者というクライアントがあってこそ、成り立つ仕事です。もちろん、それ以外の仕事を開拓することもできると思うし、私が行っている仕事もクライアントがいてこそ成り立つし、執筆や講演でもITコーディネータ的な視点を盛り込んで行っているつもりです。
ただ、やはり基本は企業の経営者、特に中小企業の経営者がITコーディネータのメインのクライアントであり、中小企業のご支援がどこまでできているか?というのがITコーディネータの価値観というか存在意義だと思うのです。その点を、私はどこまでできているか?
いままで、AIの研修などで日本全国のITコーディネータの皆さんとお話しすることができたのですが、活躍されているITコーディネータの方は地域にしっかりと根を下ろして、地域の企業をご支援なさっているという印象があります。中小企業の活動領域は基本的にその中小企業が立地している地域で、だからITコーディネータも地域に根を下ろして活動するのは当然といえます。
翻って、私にとって地域とはどこを指すのか?
ITコーディネータを名乗りだしてから、私の会社(前の会社)は秋葉原→中野→新宿→横浜と移っていて、根を下ろすという活動はほとんどできていません。強いて言えば、中野では「下町サミット in 中野」という中小企業の経営者のイベントで実行委員を務めたり、中野のパソコン教室と組んで、こども向けのプログラミングスクールを展開したりという活動をしたのですが、私の結婚などの都合もあって横浜に引っ越して、それきりとなってしまいました。(株式会社ビビンコは、その中野でのつながりがあってこそできた会社なので、完全に関係が切れているわけではないのですが。)
だから、私の今後の活動を考えたとき、地域というものをしっかり意識する必要があるというふうに思うのです。逆にいまはそれができていないわけで、それこそが私がいま感じている焦燥感の1つということになります。