我がリナザウよ道具たれ

思うところがあって「inoccu’s zaulog」は他のIT系記事と統合して「digitalmorning digilog」にしたのだが、digilogの最初の記事として、リナザウはどうなったのかという話もしておかなければならないだろう。zaulogをdigilogにした理由とも関係するのだから。

19日に入手したギガザウルスことSL-C3000(以下C3000)は、既に別の人の手にある。早々、売り払ってしまったのだ。そして、私の手にあるのは今までと変わらずSL-C860(以下C860)である。
新しい物を買って、それをすぐに売って、自分は古い方を使う。この不可思議な行動には理由がある。この話のキーワードは「目的と手段(道具)」だ。

なぜC3000を手放し、C860を残したのか。結果的にC3000を使ったのは2日間だけとなったが、何が駄目だったのか。いくつかあるので、列挙してみる。

  • サイズが大きく(数字上、C860と大差ないのは事実だが、持った感じにしろ、見た感じにしろ、C3000は結構大きい)、丸みのあるフォルムなのでハンドリングしづらい。
  • キーボードのキー配置が好みでない。(やはりカーソルキーは独立しているべきだ。MenuとHomeも四角い方が良いしそれなりのサイズは必要。Ctrlが増えたのは良いがKeyHelper Appletを使っていると無用の長物では?)
  • HDD駆動待ちが気になる。(バッテリー温存のためにC3000はHDDの回転を頻繁に止める。そのため、かな漢字変換時に頻繁にHDDの駆動待ちが起きる。テキスト入力時に思考を止めてしまうことになる)

どれを取っても細かなことと言えば細かなことだ。少なくとも機能面においてC3000に不満はないし、4GBのHDDやマルチメディア辞書が魅力的なのも事実。しかし、そういったことは上記した駄目なところを覆すことにならなかったのである。

この際、C860も売ってしまって、携帯電話の次に位置付けられるパーソナルなデジタル端末の座を別の何か(ミニノートPCなど)に変えてしまうことも考えた。しかし、考えれば考えるほど、私にとってリナザウは必要なものであった。私はdm。で公開しているハロプロのイベント参戦記録やリリース情報を、レンタルサーバのMySQLとリナザウ上のMySQLでレプリケーションしている。また、リナザウで書いた記事を自作ツールを使ってdm。に投稿している。こういった高度な使い方はリナザウ以外では代替できない。リナザウのOSがLinuxであり、高速入力が可能なキーボードが搭載され、通信手段が豊富に準備されていることは、私にとって非常に重要なことなのだ。

私は、自分自身にとって重要な情報をデジタルデータとして持ち歩くことを重視している。デジタルデータは、それを処理する適切な環境さえ準備できれば、高度に使うことができる。さらに大量のデジタルデータを相手にできれば、より高い効果をもたらす。それだけ便利になる。
多くのデジタルデータを保持し、それを処理することの出来る、持ち歩き可能で常に手元においておける小さな環境、それがリナザウなのである。

話が拡散して来たので、まとめる。
私にとって重要な情報を持ち歩き(または新たに情報を生み出し)、高度に処理出来る環境を持ち歩きたいという目的を考えた時、それを現時点で最も確実に実現出来るのはリナザウである。
このようなしっかりした目的を踏まえると、それを実現する道具は、あくまで道具として存在するべきだ。私がC3000やミニノートPCを取りやめ、C860に固執したのは、何よりも道具としての便利さを優先したからだ。C3000が駄目でC860が良いと思った理由が、正に道具としての使い勝手によるものだ。
往々にしてデジタル端末は、道具そのものが目的になりがちである。私自身もその傾向が極端に強いのだが、紆余曲折の結果道具としての便利さを優先しようとしたことは、小さいながらも悟りを得たと言えるのではないだろうか。「我がリナザウよ道具たれ」と。

zaulogは基本的にリナザウを目的としていた。digilogでは、リナザウを道具として扱い、「デジタル」をもっと広く捉えて記事にしていきたい。なにしろ、デジタル(ここでは、デジタルデータの処理システムにあたるITを意味している)は私の本業なのだから。出来れば、もう少し読み応えのある記事を、このdigilogには書いていきたいと思うのだ。

この記事を書いた人

井上 研一

経済産業省推進資格ITコーディネータ/ITエンジニア/ブロガー。
井上研一事務所代表、株式会社ビビンコ代表取締役、一般社団法人ITC-Pro東京理事。
北九州市出身、横浜市在住。 AIやIoTに強いITコーディネータとして活動中。著書に「初めてのWatson」、「ワトソンで体感する人工知能」など。セミナーや研修講師での登壇も多数。

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