さらばザウルス

持ち歩くデジタル情報ツールを携帯に一本化することにしました。
ザウルスは、手放します。
不要なものは持たないのです。
というのは、ここ1ヶ月ほど、ザウルスを使うことなく過ごすことが出来たからです。
実際は、大抵の期間、鞄の中にザウルスを入れていました。
しかし、ほとんど取り出すことがなく、携帯で事足りたのです。

今まで、どうしてもザウルスが必要になっていた理由はブログです。
dm。に記事を投稿したり、気になるサイトをRSSでチェックしたり…という作業にはザウルスが必要でした。
DmBloggerを自作したのは、それ故であり、まさにキラーアプリケーションだったのです。
しかし、携帯をW31Tに変えて、フルブラウザを使うことが出来るようになって、状況が変わりました。
記事は、携帯のメモ帳に書きます。
フルブラウザでPCで使っている画面と、まったく同じものを開いて、そこから投稿します。
この記事も、そうです。
結構長い記事も書けるものです。
DmBloggerのソースの大部分を流用してWeb版を作りました。
気になるサイトは、これでチェック出来ます。
PHSでの通信となるザウルスより、RSSの読み込みが高速で、むしろ快適になりました。

そんな状況なのです。

東京に上京して以来の予定が詰まっているスケジューラーも、自作のWebシステムに移行しました。
もちろん認証をパスしないと、アクセス出来ません。
それでも不安が残るので、仕事上の予定は、すべてお客様の会社名などを分からないように変換しました。
レンタルサーバのDBにデータを入れているので、これは近いうちに暗号化したいと思っています。

必要な機能を、自作のシステムに切り換えると、自分の思うような操作性を実現出来ます。
あとは、自分の技術力次第です。
それに、Webシステムにすると、同じ操作性、同じデータを、携帯からも、自宅や会社のPCからも使うことが出来ます。
特に、同じデータを参照できるメリットは絶大です。
すべての情報は、一元化しなくてはならないのです。

また、ザウルスでのそれ以外の機能も携帯で実現出来ます。
動画は、既にQVGAサイズで見ることが出来ます。
特に、W31T向けの動画は、作り易いです。
電子書籍も読めます。
携帯で電子書籍が読めるようになった当初は、ブックストアを覗いても数が少なかったのですが、最近はなかなか揃って来ています。

そんなわけで、携帯に一本化することにしました。
ザウルスは不要なものになってしまったのです。
気掛かりは、ザウルスユーザの皆さんに提供している、DmBloggerのことです。
もちろん、公開は続けますが、バージョンアップやサポートが出来ません。
ここ最近は、そもそもやってなかったという話もあります。
しかし、これからは出来なくなるのです。
しかし、DmBloggerは、今の自分が出来るものとしては、かなり完成に近いものになっています。
それに、DmBloggerは、オープンソースです。
奇特な方がいらっしゃれば、このソースを持って行って、別のものを作って下さい。
既に、画面を英語版にするパッチもあるようですし、NetFrontで開くところをoperaで開くようにする技も出ているようです。
そうやって、広がって行くのは、作者としては、望外の喜びです。

さらばザウルス。ありがとうザウルス。

この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。2018年、株式会社ビビンコを北九州市に創業。IoTソリューションの開発・導入や、画像認識モデルを活用したアプリの開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。