それがネット。

ポジティブとかネガティブとか、感情をそのまま発露するような低レベルの話をしているんじゃないんだよ。これまでの常識を疑わずに生きたときに本当にサバイバルできるかどうかもわからないほど大変なこれからの時代に、「サバイバルするための戦略性って何~ 」っていうことを考え抜いて、あんまり誰もやっていないことかもしれないけれど、きっとこういうことが勝負どころなんだろうな、と確信したことを逐一、行動に移して、それを公開しているだけなのである。

My Life Between Silicon Valley and Japan – サバイバルのための人体実験を公開すること

「フューチャリスト宣言」がポジティブだと書いた矢先に読んだ、梅田望夫さんのコラム。最近、話題になっているネットイナゴというのも、結局、人が真面目に考えて、書いたものをイージーに受け流しすぎるというか。100円マックよりも気軽な消費の対象になってしまっていて、特にネットイナゴはその受け流し方の表現が悪い方に出ているというのもあるけど、そういうことだと思う。

私も含めて悪意なくポジティブと表現した人の中には、なかなかその深層まで思いが至らなかったり、至ったとしてもそれをうまく表現する技術がなかったり、そういうのも間違いなくあると思うのだ。

ポジティブと表現したからといって、「フューチャリスト宣言」を単に感情をそのまま発露しただけの本と受け取ったわけではない。少なくとも、私にとっては、その人体実験を見せてもらって、前向きに未来を考えるという姿勢や、その覚悟を見習ったのだから。

自分としては、もうちょっと情報を深く読む能力とか、それを表現する能力を磨いていかなければならないと思う。それが出来るのが、ネットの素晴らしいところだなと思う。

この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。画像認識モデルを活用したアプリや、生成AIを業務に組み込むためのサービス「Gen2Go」の開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。