近くの図書館に置いてあったので、5年前の本ながら、借り出して読んでみた。(当たり前だが)目新しいことは特にない。
言ってみれば、踏み固められたSE論ではある。
この本の説く「SEの持つべき思想」は、この本が刊行されて5年経つ今でも通用する。しかし、それを持っていない人は多いのだから難しい。自分を含めて。
レバレッジメモ
- SEは自らが持っている思想が重要。
- コスト意識を持つ ←すべての起点にこれがある。
- SEの給料の出所を知る。
- システムはまずコスト削減のために使われる
- コスト削減のためから売上そのものにつながるシステム
- いずれにせよ利益を増やすため
- 増えた利益が給料になるということ
- コスト削減のためから売上そのものにつながるシステム
- コミュニケーション重視
- ユーザとのコラボレーションでシステムを作り上げる。
- 真の要求を知る→コスト削減効果の最大化
- 手戻り排除→必要最小限のコストを維持
- ユーザとのコラボレーションでシステムを作り上げる。
- 障害対応しやすい設計
- 稼働後のシステムを見ることは重要。
- 身を持って障害対応しやすいシステムを作ることの大切さを知る。
- 障害対応→不要ならコスト0
- 稼働後のシステムを見ることは重要。
- 自分のスキルを常に向上させる
- 加齢はコスト増要因。それを上回る生産性を。
まとめ
「経営」の観点から見たSEの理想像ではないか、と思うほど、コスト意識の重要さが手を替え品を替え述べられている。
ただ、基本的にシステムは経営を支援するものであるし、コスト意識の重要性は疑問の余地がないところである。
2008年の世の中には、節電に徹底的に取り組んで、電気代の削減分から収益を上げるという「ESCO」というビジネスがある。明確にコスト削減に金額レベルでコミットできる、優れたビジネスモデルだと思う。
残念ながらシステムには電気代ほどの明確なコスト算定基準がない。SEがコスト意識を持つことと同時に、コストの測り方をさらに研究していく必要があるのではないか。