「iPhoneは終わる」と書きましたが、正確には「単体iPhoneアプリ開発熱が去る」と書くべきだったかもしれません。これからのiPhoneアプリ開発者は、iPhoneがマルチプラットフォームのうちの1プラットフォームにすぎないことを意識していく必要があるのではないでしょうか。
iPhoneアプリ開発者があえて言う。iPhoneは終わる。 – 医者を志す妻を応援する夫の日記
このエントリーが言っているのは、iPhoneアプリは所詮ユーザインタフェース層のバリエーションでしかなくて、ビジネスロジックはクラウドとしてネットの中にあるだろうと。そして、ユーザインタフェース層の技術は移り変わりが速く、ビジネスロジックの方は比較的遅いので、開発者としてはビジネスロジック側により注力するべきだろうと。
おっしゃるとおりだと思います。
で、この理論でいくと、iPhoneアプリが終わるとすれば、Androidアプリも終わるわけです。InforoidはAndroidアプリに注力していますが、これもまたユーザインタフェース層のバリエーションでしかないですからね。
なので、InforoidはAndroidアプリだけでなくて、WebシステムというかWebサービス(つまりクラウドの中身の方)も入れています。とりあえず。
ユーザインタフェース層については、HTML5がかなり良いらしいので、そこに収斂されたりしたら、それはそれで良いだろうと思います。それこそ、Googleの思う壺かもしれませんが。
で、ビジネスロジックに注力するとして、そっちの参入障壁や競争の激しさはユーザインタフェースであるiPhoneアプリとかAndroidアプリの比ではないでしょうね。結局、ビジネスロジックというかクラウドというかWebサービスで勝ち残れるのは、せいぜいトップ3までだと思うし。ミニブログのジャンルでは、今のところTwitterの一人勝ちだし。
でも、ユーザインタフェースはそこまで厳しくない。Twitterというビジネスロジック1つに対して、Twitterクライアントは山ほどある。そういう意味では、iPhoneアプリとかAndroidアプリに限らず、WindowsやMacintosh向けのTwitterクライアントだって同じです。
ユーザインタフェース層の参入障壁は低いし、ユーザの操作性の好みもあるだろうから、それなりの数が生き残れると思います。しかし、生き馬の目を抜くスピード勝負で、かつあまり利益につながらないとしたら、旨みのないビジネスだなぁ。