瀧川鯉昇「粗忽の釘」

昨日からネットで楽しめるおすすめの落語を紹介していますが、第2弾はフジテレビのポッドキャスティング・フジポッドの「お台場寄席」から、瀧川鯉昇さんの「粗忽の釘」を紹介します。

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お台場寄席 – フジテレビのポッドキャスティング『フジポッド』

お台場寄席では、10月14日に鯉昇さんとフジテレビの塚越孝、高木広子両アナウンサーとの第10回目玉名人会での鼎談の様子を配信しています。そして、10月21日配信が「粗忽の釘」。

鯉昇さんのマクラは、いつもだいたい同じ流れです。登場して数秒は黙って観客の目を引きつけます。そして、淡々としたテンポで言葉遊びのような話が始まります。もちろん笑わせようとしているのですが、そのような様子は見せず、淡々と話が進むのです。そして、その言葉遊びの中で噺の筋に関して説明が必要な点がそれとなく説明されているのです。説明がましくなく、笑わせようと見せるわけでもなく、淡々とした言葉遊びの中で、会場を温めつつ説明も為されているというのが凄い。

「粗忽の釘」は、落語好きな人にはお馴染みで、粗忽者の男と、しっかり者のおかみさんによる引っ越しの噺です。本来はまず荷造りをしている様子が面白く語られて、それから新居に移ってからの話が展開します。しかし、鯉昇さんの「粗忽の釘」では荷造りの様子は完全にカット。すぐに新居のシーンから入ります。

そして最大のポイントは、新居に打った釘にかける物が、ほうきではなくて・・・。なぜ、それなんだ!と思わせる釘にかける物は配信をお聞きください。ちなみに、なぜほうきでないのかという点は、鼎談で説明されています。こちらもぜひ。



この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。2018年、株式会社ビビンコを北九州市に創業。IoTソリューションの開発・導入や、画像認識モデルを活用したアプリの開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。