「研究と勉強」という記事にも書いたように大学院で先行研究レビューをやらないといけなくなったので、文献管理ソフトウェアを導入することにしました。
講義の中ではEndNoteとMendeleyが紹介されていました。
自分の希望は、無料もしくは安価で使えること、PCにインストールできること、日本語論文に対応できることの3点。PCにインストールできるというのは、いま自分がSurface Proを使っていて、ノートPC、デスクトップPC、タブレットのいずれもがこの1台で賄えているので、そこに入っていればクラウド連携はいまのところ不要という判断です。(逆に、PCとタブレットが別のマシンであれば、クラウド連携にこだわっていたでしょう。学習ノートとして使っているOneNoteはクラウド連携型のアプリなのでスマートフォンでノートを参照することもできます。)
EndNoteはPCにインストールするタイプで日本語にも対応しており、文献管理の定番といった趣ですが、いかんせん高価。さすがに、5万円以上は出せないなと。無料版のEndNote Basicもあるようですが、こちらはクラウドオンリーなので、今回はパス。
MendeleyはPCインストール+クラウドという形態で、クラウドには無料で2GBまでのファイルを保存できます。なかなか良さげに思ったのですが、いろいろと探していく中で、もっと良さげなものが見つかったのでパス。
その、もっと良さげに見えたのが、今回導入したZoteroです。
Zoteroは日本語ドキュメントが整備されているし、オープンソースというのも好感が持てました。もともとはFirefoxの拡張機能だったようですが、今では普通のアプリとしてPCにインストールして使用できます。
(これは他の文献管理ソフトウェアでも提供されていますが)Webブラウザの拡張機能をインストールすると、ブラウザ上で見つけた論文をZoteroに取り込むことができます。ただ、論文のPDFファイルを取り込むだけならOneNoteでも良いのですが、論文管理ソフトウェアの特徴は論文のメタ情報も取り込めること。自分の論文や先行研究レビューに、他の論文を引用する時には引用元の正確な文献情報を明示する必要があり、その管理ができる(かつ、論文に適した文献情報フォーマットを出力できる)ことが重要です。
Zoteroを使い始めるにあたっては、こちらの資料が参考になりました。
Zoteroでは文献管理はできますが、論文そのもの(PDF)を読むことは他のアプリに依存しています。デフォルトではOSでPDFに関連付けられたPDF閲覧アプリを開きます。
論文はSurfaceペンを持ってアンダーラインを引いたり、手書きメモを入れながら読みたいので、それができるアプリと連携したいところです。PDFファイル自体が保護されていると、純正のAcrobatではそうした作業ができません。WindowsのDrawboard PDFを使うようにすると良さそうです。
堀正岳さんの「知的生活の設計」では、「まず手始めに自分のテーマに関係した論文を100本探す」ことが推奨されています。その論文をZoteroで管理していこうと思います。