「あえてお酒を飲まない」Sober Curiousを知っていますか?

以前、山形に行った時の記事でSober Curiousについて少し触れました。

いま、欧米ではSober Curiousという「あえてお酒を飲まない」人が増えているという話を取り上げたのです。

飲み物はオールフリーです(お店的に山形の地酒推しなのは分かるのですが…)。実は、ここ3週間ほどアルコール抜きの生活をしているのです。
英国の調査によればアルコールを飲まない人が増えており、「あえてお酒を飲まない」というSober Curiousと呼ばれる新潮流が生まれているとのこと。私もその潮流に乗ってみようかと。

私は、このブログの過去の記事を読み返すと分かるように、基本的にお酒を飲むことが好きな人です。どちらかというと「酔いたい」というよりも、「美味しい物を食べに行くと、そこにお酒もある」という感じ。ただ、Sober Curiousという考え方を知ると、美味しい物を食べるときにお酒を飲むことは必須なのだろうか?という気がしてきます。

Sober Curiousとは?

前にも取り上げたEsquireの記事によれば、Sober Curiousとはこのようなものです。

「Sober」とは、主に「しらふ」という訳し方がいいでしょう。「普段からお酒を飲まない」「落ち着いた」「地味」といった意味があります。そして「Curious」のほうは「好奇心旺盛な、興味深い」と言った意味になります。
つまりは、下戸(げこ=お酒が飲めない人)や禁酒中といった意味合いではなく、お酒は飲める(むしろ飲みたいほう)だけど、あえて飲まないという選択をしている人々のスタイルを「ソーバーキュリアス」と呼んでいるわけです。

「あえて飲まない」ことを選んで、それによって生活に生じる変化を興味深く感じている人たち。そういう前向きなスタンスを感じます。

お酒の適量

厚生労働省の基準では、適度な飲酒量は1日平均で20gです。500mlの缶ビール1缶がせいぜい(500ml×アルコール5%×比重0.8=20g)の量。私の今までの飲み方でも適度ではないわけです。家にいる時はその程度でも、外で飲む時は中ジョッキ1杯だけというわけではないですからオーバーしています。

家では一切飲まない、外出時に中ジョッキ2杯くらいという程度の飲み方で、やっと基準を満たせる。酒は百薬の長と言っても、そんなものなのですね…。だったら、やっぱりSober Curiousにチャレンジしてみる価値はありそうです。

Sober Curiousを実践する

実際に、Sober Curiousを実践してみると、確かに美味しいものを食べることと、お酒を飲むことは別に考えて良いかもしれないとは思ったのですが、ちょっと物足りない気がしたのも事実です。それが、物足りないと思ったのが、今までの習慣のためか、周りがお酒を飲んでいるからちょっと気後れしたのか…というは、まだ分かりません。

だいたいのお店(特にチェーン店系)にはノンアルコールの飲み物が置いてあります。ただ、それは車の運転をしないといけない人とか、グループにたまたま1人飲めない人がいたとか、そういう人向けのようで、それほど在庫していない。実際に、お店の人に聞いてみても、ノンアルコール商品の取り扱いって、そんな感じらしいのです。

一方で、名古屋メシでお馴染みのチェーン店「世界の山ちゃん」は、Mocktails(モクテル)の取り扱いを大々的に行っています。

モクテルとは、似せる、真似るという意味のあるMockとカクテル(Cocktail)の合成語で、ロンドンで大人気とのこと。Sober Curiousもイギリスやアメリカでのブームがあるようなので、ロンドンでのモクテルもその一環なのかもしれません。

実際に、世界の山ちゃんに行ってみたのですが、モクテルは日本コカコーラと共同で展開しているらしく、専用グラスにはコカコーラのロゴが入っていました。
何種類か飲んでみると、甘みが強くてジュース用に感じてしまったのですが、いろいろ選べるという楽しみがあるのは、良いことだと思います。

ただ、このような取り組みが行われているところは少なく、今後、日本でもSober Curiousの流行りが来るようであれば、商機があるんじゃないか・・・という気がしています。私自身も、ちょっと考えてみようかと思っているところです。

この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。画像認識モデルを活用したアプリや、生成AIを業務に組み込むためのサービス「Gen2Go」の開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。