葛藤

日曜日、さぁこれで学習するぞとプランを立て、過去問の分析に没頭したところなのですが、ウィークデーが始まって、それがまったく実行できていない状態。
そもそも4月から始めた日々の学習が途絶えてしまった一因である、今の仕事が忙しすぎて、家には寝るために帰るだけという日々が、現時点でも継続しているのです。
だったら、それを踏まえた学習計画にするべきなのでした…。

この2日間は、このブログをパスワード保護で閉じていました。それは、「もうSEでいいじゃん。それなりのお金になるし、生活が安定する。行政書士なんて、やめやめ」という、この2年間で時折繰り返されてきた葛藤に、またハマりそうになっていたからです。

考えて見れば、この葛藤は、学習がはかどっていないときに度々出てくることのような気がします。実際、この4~6月は、その葛藤は出てこなかったのです。

たしかに、今まで10年近くSEの仕事を続けてきたわけで、それを続けた方が生活が安定するのは紛れもない事実です。来年には自分も30歳だし、母親も60歳になりました。生活の安定は重要です。
でも、その一方で、自分のSEとしてのキャリアを今後どうしていくのか?という展望が開けていないのも事実。それなりに仕事は出来るし、評価もされてきた。ただ、今は派遣でSEをやっていますが、今後も長く続けるとしたら基本的にはどこからのSIerの正社員になる方が良いわけで、でも、入りたいと思うSIerはこれといってない。SIerに入ったとしても、SEをやって、そのうちリーダーやマネージャーになって、うまくすれば部長くらいになって60歳くらいになる。何か、そういう姿、そういうラインが見え切ってしまっている。たぶん、そういうのが今、日本のSI業界を取り巻く閉塞感なんですよね…。

自分としては、一人で自由に動ける仕事の方が実力を発揮できると思うし、世の中からもっと注目されたい…なんていうのは、Strengths Finder(自分の強みを分析するツール)のトップ5で「自我」が入っている私だから、当然っちゃあ当然なわけで。
で、実際、SEをやっているのと、行政書士になるのでは、行政書士の方がその理想像に近いのでは?と、思うのです。
もちろん、SEは長いことやっているから実態が見える、行政書士はやったことがないから実態が見えてない。だから妄想に走っている…ということも十分あるわけで、その辺は差し引いて見る必要がありますが。

そんな葛藤に煩悶して、だいたい落ち着く先が、とりあえず資格を取らないと話は始まらない。資格を取ったところで本当に開業するかは、本当に資格を取れた時点で考えれば良いのであって、まずは合格である…。
これはまぁ、問題の先送りなわけです。合格すればまた、視点が変わってくるだろうという期待は確かにあるわけですが。私は「物事をやり遂げた」という経験が記憶にないのですが、それなりに難関である行政書士試験に合格すれば、たしかに「物事をやり遂げた」という経験になるし、それは自分にとって結構なプラスだと思います。現時点で、行政書士試験に合格することより他に、「やり遂げたいと思う物事」もないし。

明らかに手段と目的が入れ替わっている節がありますが、それは自覚した上で、やっぱり今は合格に向けて進んでいこうと、また思い直しました。

とりあえず、現状に即した学習プランに見直すところから始めます。

この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。画像認識モデルを活用したアプリや、生成AIを業務に組み込むためのサービス「Gen2Go」の開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。