好きなことより得意なことを仕事にする

今日2冊目は、三浦展さんの「夢がなくても人は死なない」。サブタイトルは「好きな仕事を探すより、仕事を好きになりなさい」。対談形式なので、すぐに読み終わりました。

サブタイトルにあるとおり、最近の「好きを仕事に」ブームに直球で反論していますが、著者のスタンスは概ねぶれてないけれど、対談集だけに対談相手はいろいろなボールを投げてきています。その分、いろいろ考えるポイントがあるわけですが。

私は読んでいませんが(次に読もうかと思います)、三浦さんは「下流社会」の著者。
その中で「自分らしさを求めるのは下流である」という分析をしているようで、まぁたしかにそうかもしれないなと納得しました。

「得意なことを仕事にしなさい」という主張もあります。これは、ひがやすをさんもブログで同じことを言っていたなと思い出しました。

好きなことが得意とは限らないし、仕事というのは対価が必ず発生するのだから、その対価に見合った価値を提供しなければならないわけです。だとすると、得意なことであれば圧倒的に対価に見合う可能性が高まります。お金を払ってでも、あの人にやってもらおうということになります。

それに、得意なことを上手くやって対価をもらったり、感謝されたりすると、それが仕事へのモチベーションとなって、その仕事が好きになっていくという好循環も期待できます。三浦さんの言葉によれば「仕事をした後にやりがいは訪れる」のだそうです。

自分のことを振り返れば、私がSEに向いているということを、少なくとも2人の人に言われたことがあります。どちらも私より遙かに人生経験のある人なので、信頼して良さそうです。
私の場合、他の仕事をやっているよりは、今の仕事の方が評価されやすくて、得意な仕事なんでしょうね。対価の面でも、今のところ、中流に入っていると思います。(このまま維持できるかは、別の話ですが。)

今の自分は「得意」を仕事にして、それなりの報酬を得ています。我ながら、恵まれてますね。
これを維持して、さらに上を目指していくためには、「得意」を「好き」に昇華させられるかがポイントだろうと思いました。

そのために、どうすれば良いか。

#いや、考えてみれば、もともと好きなはずだったんだよなぁ。どこでボタンを掛け違ったのだろう。

この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。画像認識モデルを活用したアプリや、生成AIを業務に組み込むためのサービス「Gen2Go」の開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。