今日の日経を読んでいたら、経済の記事ではなくて、人生の偉大な先輩の二つの言葉が印象に残りました。
ひとつは、今月の「私の履歴書」を担当している加山雄三さんの言葉。
「映画で一旗揚げて、船をつくればいい」。そんな不純な動機で俳優になった。本当に一旗揚がってしまい、僕は「いつやめようか」とばかり考えていた。
そんな思いを吹き飛ばしたのが、「椿三十郎」と「赤ひげ」への出演、つまり黒澤明監督との出会いだった。「椿三十郎」では若侍のひとり、「赤ひげ」では小石川養生所の赤ひげ先生の下で働くことになった若い医師を演じた。
恐ろしいほどの読みの深さ、頭の回転の鋭さ。黒澤明監督のような才人に会ったのは初めてだった。それまで自分にはいろいろな才能、能力があると思っていた。要するに僕は、若くて思い上がっていた。監督のような人が映画界にいるのなら、自分もこの世界で生きてみようと思った。
最近のはやりで言えば、良いメンターとの出会いがあったということでしょう。
私が、この言葉に印象深くなったのは、加山さんにとっての俳優が、私にとってのSEだなぁと思ったからです。まだ私は、「いつやめようか」のレベルに近いのですが、加山さんにとっての黒澤明監督のような存在を求めて、私ももっと外に出て行くべきだなと、思います。
もうひとつは、スポーツ面。元西鉄ライオンズの野球評論家である豊田泰光さんのコラム「チェンジアップ」から。家の中を整理していたら出てきた帳面に書いてあった、豊田さんのメモに書いてあったことだそうです。
運のいいやつ、悪いやつの違いに触れた項があった。運のいい選手を見ていると、失敗してもすぐにばんかいする機会が巡ってくる。運の悪い選手にはそれがない。なぜないのか、とさらに観察すると、そういう選手に限って、自暴自棄になり、酒色にふけって体調を崩し、自分でチャンスが回ってこないようにしているのだった。
これは、私にとっては思い当たる節が多すぎるので、そのとおりですね・・・としか、言いようがない。自戒。