たぶん、この記事はGmailとDropboxをもう使っている人には、何の役にも立たないことでしょう。しかし、まだ使ってない人もいっぱいいると思うので、敢えて書こうと思います。
「HDD飛ばしてデータ消えちゃいました」なんて言ってるYouに送るエントリー。
メールはGmailで一括管理する
Gmailに置いてあるメールが消えてしまう可能性は非常に低い。少なくとも、自分が使っているPCのHDDが飛ぶ可能性より低いでしょう。
では、セキュリティ的にはどうなの?という意見もあるでしょう。これも自分のPCに置いてあるよりは安全だろう、と思っています。
「仕事するのにオフィスはいらない」で佐々木俊尚さんは、以下のように書いています。
「人の手にゆだねるなんて、そんなの信用できない。データセンターが壊れて文書が消滅しても、保証がないんじゃないか」
と不安を感じる人もいるでしょう。しかしその可能性はおそらく、ひとりの人が人生で飛行機事故に遭遇するかどうか、といった程度の確率ではないかと思います。少なくともみなさんが自宅やオフィスに置いている無防備なパソコンのハードディスクよりも、ずっと安全なのは間違いありません。データセンターではつねにバックアップも行われています。「ネットに機密情報を流したら、盗まれる心配があるのでは?」と心配される方もいるかもしれません。ネットの途中で情報を抜き取られる危険性はたしかにゼロではありませんが、実際にはそうした危険性よりも先に書いたようなパソコンの紛失やウィニーによる漏洩の方が圧倒的に多いのが現実で、それらの危険性はクラウドによって防ぐことが可能です。
それでも不安だというなら、野口悠紀雄大先生によるデータの安全確保とグーグルのGmailを読んでみると良いでしょう。野口先生だって、安全性が不安で使っていなかったGmailを、いまではその記事を書くほど使っているわけですよ。
既に使っているメールアドレスがあって、今後もそれを使い続けるつもりだとしても、Gmailを使いましょう。元のメールアドレスからGmail宛に自動転送させれば良いのだし、Gmailから元のメールアドレスを使ってメールを送信することもできます。実際、私は、使っているGmail以外のメールアドレスも、すべてGmail経由でやり取りしています。
過去のメールについては、GMailにメールを完全移行するという解説記事(非公式)もあるようなので、そちらを参照のこと。
Gmailだとネットに接続しているときしか使えないじゃないか?と、思うかもしれません。でも、Google Gearsを使ったオフライン機能が準備されています。ふだんのメールのやり取りはOutlookやThunderbirdなどのローカルのメールクライアントを使うことにして、バックアップ目的でGmailを使うという方法でも良いでしょう。
私は、オフライン機能もONにしていますが、持ち歩いているノートPCにはIIJmobileが刺さっているので、かなりの場所でオンラインになれるし、最近はAndroidを持ち歩いているので、いつでもどこでもGmalを見ることが出来る状態です。ローカルのメールクライアントは使っていません。
ドキュメントはDropboxを使う
私はまだ2GBの無料プランにしているのですが、音楽、動画、画像といったファイルサイズの大きなものは置いていないので、容量は余りまくっている状態です。(ちなみに、画像はPicasaWebに置いてある。)
Dropboxが便利なのは、ネットに接続されていないときでも、普通にファイルアクセスが出来ることです。Dropboxのクライアントソフトをインストールすると、ローカルHDDに普通のフォルダが出来ます。このフォルダが常に監視されている状態になっていて、ネットに接続されているときに自動的にDropboxのオンラインストレージと同期されるのです。だから、オンラインストレージを使っているというより、ローカルに置いてあるデータが自動的にバックアップされるというイメージに近いでしょう。
さらに凄いのは、Dropboxに置いてあるファイルは、自動的に履歴管理されることです。Dropboxのフォルダにあるファイル等は右クリックすると表示されるメニューに「Dropbox」という項目が追加されます。そこに「Rivisions」という項目があるので、これを選択すると、Webブラウザが開いて、そのファイルの履歴にアクセスすることが出来ます。
Dropboxの詳細については、Dropbox徹底解剖 – 一度使ったら手放せなくなる! オンラインストレージサービスの本命 | Web担当者Forumを参照ください。
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今回はかなり定番なサービスを紹介したので、知っている人には何の意味もない記事だろうと思いますが、まだ使ってない人は、ホント、一度試してみてください。すぐに手放せなくなりますよ。
これで、データをなくさずにすむ・・・という安心感は、何にも代え難いものです。
(追記)8月8日に、クラウドのセキュリティについて、クラウドのセキュリティに関する折り合いという記事を書きました。あわせて、ご参照ください。