HT-03AからXperiaに乗り替えて思ったこと

以前、HT-03AユーザとしてXperia発表について語っておくという記事を書いたのだが、一昨日、ついにXperiaを手に入れたので、以前の記事に沿いつつ3日ほど使ってみた感想を書いてみる。

サイズはかなり違う

Xperiaは大きいし重い。まぁ、たしかにそうなのだが、iPhoneと比べれば大した差はないので、スマートフォンとしては一般的なのかもしれない。HT-03Aが小さくて軽かったのだ。HT-03Aよりは一回り大きいので、乗り替えるには覚悟が必要だ。

MediaScapeとTimeScape

Xperiaを語る上で欠かせないのがMediaScapeとTimeScapeだろう。以前の記事では、「見れば見るほどソニーっぽい」と言っているのだが、実際に使ってみても同じ感想を持った。MediaScapeは、音楽、写真、動画を統合して閲覧できる。写真についてはPicasaやFacebookに置いてある写真も合わせて閲覧できるところがポイントだ。大変に使いやすい。音楽プレーヤーについては、HT-03Aのそれが実にシンプルだったことを考えれば格段の進歩。なんとなく画面の作りがWalkmanっぽいのがソニーらしいところだ。こういうマルチメディア系のツールについては、さすがソニーと感じた。一方で、通話履歴やTwitter、Facebook、Mixiでのコミュニケーションが一元管理できるTimeScapeは無用の長物感が否めない。何となく面白いな~とは思うが、積極的に使う気にはなれない。自動更新させるとバッテリーのもちが気になるし、自動更新させたところでそれを眺める以上のメリットがない。どうせ、Twitterを使う時はTwiccaなどの専用クライアントを使うのだ。こういう、一見カッコ良いけど意味がないものを作るのもソニーっぽい。

スペックとバッテリー

以前、このようなことを書いている。

CPUがSnapdragon 1GHzと高スペックなので、気にしていたバッテリーは、「Xperia SO-01B」ブロガー向けタッチ&トライイベントに行ってきた!動作ムービー紹介 | memn0ck.comによると、3.7V/1500mAh。いま使っているHT-03Aが1340mAhで、圧倒的にCPUスペックが落ちるにも関わらず1日持たせるのがギリギリであることを考えると、心許ない気がする。

結論から言えば、バッテリーのもちはHT-03Aと遜色ない。むしろ、それ以上かもしれない。それなのに、高スペックのメリットは十分に享受できる。HT-03Aを使っていた時に感じた、動作のもたつきによるイライラは全くない。

しかし、設定についてはかなり気を遣う必要がある。昨日、ひととおりの設定が完了して外出してみたら、わずか3時間(操作したのは1時間程度)で、残バッテリーが30%になってしまった。その後、60%くらいまで充電して、3時間ほどほったらかしておいたらバッテリーが切れてしまった。あまりに異常なので、調べてみたのだが、何より気になったのはCPU使用率が常時100%だったことだ。3Gでの通信頻度がどうこうというより、常時CPUがフル回転しているとすれば、なにもしなくてもバッテリーが切れるのも理解できる。私の場合、原因はFace Recognition Serviceだった。自動的に起動してCPUを使いまくっていた。顔認識に関するサービスのようだが、とりあえずAdvanced Task Managerを使って終了させてみると、CPU使用率が一気に下がった。一回終了させると、あとはOSの再起動までは自動起動しないようだ。

あとは、良く言われるWifiをOFF、GPSもOFF、BluetoothもOFF、ネットワークはWCDMA専用、バックライトは手動設定にして最低レベル(でも結構明るい)に変更。Google SyncはON。Twiccaの自動更新は1時間毎、iMoniは3時間毎、NewsRobは4時間毎に設定した。これで、今日の16時頃にフル充電(95%くらい)して、23:51で13%。約8時間だが、かなりの頻度(5~6時間以上は何か弄っている)で操作していることを考えると、通常使用では1日もつと言って良いだろう。

イヤホンジャックが3.5mmの標準的なものになっている

これは素直に嬉しい。

充電が難しい・・・

HT-03AはふつうのminiUSBケーブルで充電できた(一方でイヤホンがminiUSB+変換アダプタという特殊仕様)のだが、Xperiaは簡単ではない。コネクタ自体はmicroUSBなので、miniUSBほど普及はしていないが一般的ではある。しかし、内部の配線が特殊のようだ。いろいろ調べてみて私なりの理解でいうと、標準添付のAC-USBアダプタが特殊仕様で、ケーブルは普通のもの。家電量販店で一般的に売っているAC-USB-microUSBタイプの充電器セットだと、AC-USBアダプタもUSB-microUSBケーブルも一般的なものなので、Xperiaの充電には使えないと思って良いだろう。アダプタかケーブルのどちらかで特殊配線を施している必要があるわけだ。ちなみに、一般的なケーブルでもPC接続であれば充電は出来ると思う。

  1. 「ポケットシンクmicroUSB」という一般的なケーブル+「ポケットアダプターデュアルEX」という特殊なAC-USBアダプター
  2. 「ポケットシンクデュアルmicroUSB+」という特殊なケーブル+一般的なAC-USBアダプター(エネループ含む)

のようになると思う。私は、1の方法をとることにして発注した。(ポケットシンクデュアルmicroUSB+はかなり品薄のようだ。)

mora touchで買った楽曲が、購入したXperiaでないと聴けない

分かっていたことだが、やっぱりダメだと思う。ちなみにmora touchで2曲買ってみた。まだ楽曲が何でも揃っているという状態にはほど遠いが、それなりには楽曲は揃っている。楽曲購入に至る操作性も悪くない。しかし、購入したXperiaでしか聞けないのだ。購入した楽曲はmicroSDHCカードに保存される。ただ、Xperia本体を初期化すると、ライセンス切れになってしまった。(再ダウンロードすれば、ライセンスは有効になる。しかし、再ダウンロードは購入後1ヶ月までだ。)

音楽については、MediaGoをPCにインストールしてUSB接続で転送するのが良いと思う。MediaGoはiTunesのライブラリがそのまま使えるし、Podcastにも対応している。iTunesで設定しておいたジャケット写真もちゃんと転送できる。(MediaGoやXperiaでジャケット写真のダウンロードも可能。)

そんなわけで、HT-03AからXperiaに乗り替えて私は満足している。相変わらず2年縛りで購入したが、もしかしたら2年使えるかも・・・と、思わないでもない。

この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。画像認識モデルを活用したアプリや、生成AIを業務に組み込むためのサービス「Gen2Go」の開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。