SI業界はオフショアブームから真のグローバル化の時代へ

今年のSI業界について、ござ先輩と倉貫さんと豆蔵の羽生田さんが語っていた記事を興味深く読みました。

ござ先輩と倉貫さんについては、いつもチェックしているので言っていることは特に変わってないという印象。

私も、このブログでオフショア、クラウド、内製化の3つのキーワードが、今後数年のSI業界を揺るがすことになると言っているのですが、それはやっぱり変わりません。

強いて言えば、オフショアのところが・・・

三菱商事とインドのIT(情報技術)最大手タタ・コンサルタンシー・サービシズ(TCS)はITサービス事業で提携した。国内に合弁会社を設立し、情報システムの構築やソフト開発などを手掛ける。内需縮小や円高定着を受け、日本企業のIT投資は海外拠点向けに主軸が移りつつある。合弁会社はTCSがインドなどに持つ開発拠点と連携してコストを1割以上減らし、グローバル化を急ぐ日本企業を支援する。

2月8日の日経朝刊にこんな記事が出ていました。海外のSIerが日本進出するという流れ。

開発業務のインド移管を早くから進めた米IBMなどに比べ、日本勢は新興国のIT人材の活用で出遅れた。海外展開を加速する日本の顧客企業を巡り、海外IT大手との争奪戦が激化。価格競争の本格化もあり、先端分野のIT技術者の人件費が日本のほぼ半分とされるインドに足場を築く。ITも製造業のように新興国の経営資源を有効活用して海外大手と競う新たな段階に入る。

これは1月25日の日経朝刊。先の記事とは逆で、日本のSIerの海外進出。

つまり、オフショアという時代を超え、グローバル化の波がついに日本のSI業界にも及んできたということでしょう。IT業界の一端を担っていながら、いまさらグローバル化の波というのもアレですが。

来年「なぜサービスサイエンスなのか」が、クラウド時代のビッグデータの扱いの日常化とともに納得される年になると思います。製造業のプロダクトライン化のエンタープライズ版がサービスサイエンスであり、今後、現場でのニーズや課題とビッグデータを結び付けて行動できるクラウド利活用人材の育成が、急務になるのではないでしょうか。

一方、豆蔵の羽生田CTOは、サービスサイエンス、ビッグデータというキーワードを出しています。去年はビッグデータ元年だったとEMCジャパンの山野社長が言っていたことを思い出しましたが、さてビッグデータってなんだっけ?サービスサイエンスとは???

自分の不勉強さがつい出てしまいました。この件は、調査の上、追ってご報告したいと思います。

この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。画像認識モデルを活用したアプリや、生成AIを業務に組み込むためのサービス「Gen2Go」の開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。