名古屋に来て、頭の中が整理されたこと

最近、ちょっと頭の中が混乱しているなぁと思って、気分転換に名古屋まで来てみました。そこで、ある人と話したのですが、なかなか突き刺さることが。将来的に起業とかも考えている若い女性なのですが、アロマテラピーとかにも興味があるということで、人の急所を突く質問とか出来るのかなぁ・・・。

来た甲斐がありました。なんとなく、頭の中が整理されました。

「起業するとき、怖くありませんでしたか?」

私の場合、まずフリーになって、その後で法人成りという流れだったので、怖かったという意味では、フリーになろうという決断の時点だったように思います。

ただ、もともと勤めていた会社が親会社に吸収されることが決まったタイミングで、その流れには乗らないと決めただけなので、ある意味で決断するタイミングがお膳立てされていたようにも思います。人生の流れの中で。

会社を作ったというと、似たような質問を色々な人から受けるのですが、正直言うと、余り期待に添った回答ではないと思うんですよね。法人成りも、フリーになった時点で考えてはいたけど、最終的にはお客様に言われてだったりするし。

「据え膳食わぬは男の恥」とか言いますが、人生の波が来たら乗ってみるというのは、重要なような気がします。意味違う?

「一流を目指しているのですか?」

「とにかく会社を大きくしよう」とかいう考えではないので、お金を稼ぎまくって、いわゆるヒルズ族(死語)のようになりたいとは思っていません。

ただ、小さくとも「カッコ良いことをやってるよね」と言われるようにはなりたい。もちろん、お金儲けもやるけど。会社なんだし。

そういう意味での「一流」なら目指しているということで。ただ、その「カッコ良いこと」って何だ?というのが難しいんですけどね。

「ITで起業だと、競争とか激しそうですね」

最近、Webサービス作って起業とかいう話が多いので、たしかに競争は激しそうなのですが、私の場合はそうでもないんですね。Webサービス作ってるわけではないから。それが故に、そういう人たちの中に入ると若干の疎外感を感じたりはしますが。いずれ、何か作るかもしれません。

私がやっているのは業務システムの開発という昔からある仕事。古くさいようにも感じるかもしれませんが、そこにもチャレンジするべきフィールドはあるように思っています。

最近も、周囲に社内SEになった人とかいて、内製化は時代の流れなのかもしれませんが、そんな中でも敢えて外部の人間でいるというのが私のスタンスです。外部の人がいる意味があると思ってもらえるような提案とか、情報提供とか、諸々の人的なネットワークの活用とかをしていきたい。つまり、内部だけでは起こせない「風」を吹かせられる人になりたい。

「なぜ、エンジニアになったのですか?」

極めて根本的な質問ですが、私の場合、それしかなかったような・・・。

子供の頃からコンピュータが好きだったし、その流れでプログラミングに興味を持って、とにかく分かったと思うまで技術書を買いまくったのだし、それで「分かった!」と思える瞬間が10代の頃に来て、そこからはその延長線上のような気がする。

最終的に「分かった!」と思えたプログラミング言語が、今となっては存在すら知られていないであろう「Visual J++」だったというのがアレなんですが。今でもVectorに当時作ったアプリが掲載されていますが、Visual J++のランタイムとか手に入らないだろ!

「私は・・・」

アロマに興味があって起業もというと、「アロマのお店を開きたい」という話になるのが定番ですが、彼女は違いました。もっと、ビッグビジネスになりそうだし、社会貢献にもなりそうだしということ。話を聞いてみると、もともとは「アロマのお店」だったらしいのですが、みんな言ってるとか、競争が激しいとか考えて、切り替えたのだそうです。

聞いていてインパクトがあるというか、人の心を惹くようなことを考えているというのは、とても重要なことだと思います。私自身のことを考えると、そういうものがあるのかどうか。

「仕事で心がけていることはありますか?」

不意打ちのようにされた質問だったのですが、私の答は「自分のやりたいことをやる」、「つまらないと思うことをやらない」ということでした。もちろん、お客様の役に立つということが前提。その上で、せっかく自分でやっているのだから、出来るだけやりたいことをやるべきだと思うのです。

正社員というある種の安定を捨てているのだから、わざわざつまらないと思うことをやる必要はないと。

じゃあ、翻って、今のお前はそれが出来ているのか!と、自問自答・・・しながら、この文章を書いているのですが。

まとめ

結局のところ、最近、頭の中が混乱しているなぁと思っていたのは、色々なことがあって視野が狭くなってしまっていたのからかなと。そんな感じで、あんまり輝いていなかったかもしれない。

とはいえ、上手く進んでいる部分もあるのだし、チャレンジしていることもあります。その辺は大切にしながら、もう一度初心に立ち返って、物事を整理していこうと思います。

この記事を書いた人

井上 研一

株式会社ビビンコ代表取締役、ITエンジニア/経済産業省推進資格ITコーディネータ。AI・IoTに強いITコーディネータとして活動。画像認識モデルを活用したアプリや、生成AIを業務に組み込むためのサービス「Gen2Go」の開発などを行っている。近著に「使ってわかった AWSのAI」、「ワトソンで体感する人工知能」。日本全国でセミナー・研修講師としての登壇も多数。